2010年04月23日
コンテンツ番号2052
大きくなって帰ってくるんだよ
サクラマス稚魚放流式
阿仁川漁業協同組合(松橋憲作代表理事組合長)のサクラマス稚魚放流式が4月23日(金)、米内沢河川公園で行われ、米内沢小学校の児童がたくさんの稚魚を阿仁川に放流しました。
サクラマス放流は「サクラマス増殖事業」の一環として、資源の乱獲や河川環境の悪化を防ぎ、生態数の回復や保護を目的に行われています。サクラマスは、キロ単価が高いなど、内水面魚として価値が高い貴重な資源です。
放流式には、米内沢小学校の4年生25人が参加。はじめに、市商工観光課の工藤清隆主幹が「阿仁川は、国土交通省から『水の郷』に認定されている、とてもきれいな川です。サクラマスはきれいな川でないと戻ってきません。皆さんも、阿仁川をいつまでもきれいにできるよう協力してください。放流するサクラマスが、また戻ってくるよう願いを込めて放流してください」などとあいさつ。
続いて、松橋組合長が「サクラマスは5月に川を上ってくるので、五月(さつき)マスとも呼ばれます。放流するサクラマスは、阿仁川から米代川をくだり、日本海に出て、北海道を回遊しながら、カムチャッカ半島の近くまで行って、2年から3年後に、阿仁川まで戻ってきます。皆さんが小学校を卒業する頃に、たくさん戻って来るようお願いしながら放流してほしい」などと児童らにサクラマスの生態を説明しました。
児童らは、職員から稚魚をバケツ分けてもらったあと、川岸に一列に並び、稚魚の入ったバケツをそっと川面に沈めて、「大きくなって帰ってくるんだよ」「元気に海まで行くんだよ」などと声をかけながら、やさしく放流していました。川面に放たれた稚魚は、元気よく泳ぎまわり児童たちを楽しませたあと、川岸から離れていきました。
放流のあと、児童を代表して加賀葵さんが「今日は貴重な体験をさせていただきありがとうございました」と職員らに感謝の言葉を述べました。
この日、児童らが放流したのは、昨年秋に孵化し5センチから7センチに成長した稚魚約1000匹。阿仁川漁協では、今年は約2000匹の放流を予定しています。
(2010.4.23)