2010年04月28日
コンテンツ番号2036
親しまれる人生を送るため学び合おう
合川ことぶき大学始業式・学習会
高齢者の生涯学習講座「合川ことぶき大学」(関源一学長)の始業式・学習会が4月28日(水)、合川農村環境改善センターで開かれ、大学生たちの学習活動がスタートしました。
北秋田市では、各地区で「高鷹大学」「森吉大学」「阿仁生き活き大学」などの名称で高齢者を対象とした通年の生涯学習講座が設けられ、多くの市民が趣味や世代間交流、研修旅行、健康講座などで学び活動しています。
合川ことぶき大学は、昭和52年に大学が創立。生涯学習の観点から、学ぶことの喜びを通し生きがいを見い出し、新しい時代に対応でき、親しまれる人生を送るため学びあう場として市教育委員会が開設しているもので、今期(1期=2年)は59人の学生らが、多くの講座やクラブで学んでいます。
修業年限は2年で卒業。今年は、2年目にあたり昨年の学習をもとに更に知識や見識を深めます。4年で学士号、6年で博士号、8年で大司号、10年で博士大号、12年で名誉博大号などと、意欲をもって学ぶため独自の号級をを定めています。
始業式で関学長は「今年は、大学の学習期間では、後期の学習が始まる。前期に学んだことを活かし、更に学習を深めてもらいたい。前期がスタートしたときより、学生の数が減少しているが、健康に留意され、はつらつとした学習活動をしてほしい。推薦入学を進めて学生を増やしていきたい。元気に熱い思いで皆さんとともに一年間頑張りたい」などとあいさつしました。
始業式終了後には、早速2つの学習会が行われ理解を深めました。
はじめに、秋元忠夫合川交番所長が「高齢者の交通安全について」と題し講話。秋元さんは「昨年、北秋田管内で発生した死亡事故は3件あるが、全て合川地区で発生しており、うち65歳以上の高齢者の事故が2件。高齢になると、視力が衰える、耳が聞こえにくくなる、目線が下がるなど症状で自動車の発見が遅れる。自分の行動をもう少し慎重にするよう心がけて、未然に事故を防いでほしい」などと高齢者の交通事故防止を呼びかけました。
続いて、フリーライターの豊村政吉さんが「平和への祈り−戦災孤児と生きる」と題し講話。豊村さんは戦後の戦災援護活動を通して「東京大空襲後は、東京上野の地下道にたくさんの孤児が溢れかえっていた。食べ物もなく飢え、シラミが身体についている人もたくさんいた。上野で13歳の少年ら3人に、おにぎりを与えて『秋田に行ったら銀シャリ(白いごはん)が腹いっぱい食べれるぞ」と声をかけ、秋田に連れ帰ったのが活動の始まり。その後320人ほどの孤児を連れ帰り世話をした」などと当時の様子を語りました。また、「誰もが貧しく精一杯生きていた。でも、困っている人がいると誰かが手を差し伸べてくれたいい時代だった。孤児や難民を生み出すような戦争は2度と起こしてはならない」と聴衆らに訴えました。
この後、学生会も行われ、今年の学習計画として花いっぱい運動(6月)、自然観察会(7月)、移動研修(9月)、健康づくり(10月)、学習会(12月)、趣味講座(1月)、高齢者大学合同講座(2月)、卒業式(3月)など多彩な学習を展開することが確認されました。
また、阿仁生き活き大学は、5月19日(水)。高鷹大学と森吉大学は5月31日(月)にそれぞれ、入学式や開校式を行う予定です。