2010年03月02日
コンテンツ番号1967
素材を活かしたアイディア溢れる料理が並ぶ
第4回山の芋料理コンクール
JA鷹巣町(佐藤清孝代表理事組合長)が主催する「第4回山の芋料理コンクール」が3月2日(火)、市中央公民館で開かれ、食味やデザインなどに工夫を凝らした山の芋料理が数多く出品され、優れた作品を審査しました。
山の芋はゴツゴツしたげんこつの形をしている「つくねいも」の一種。一般的に販売されている「長芋」より粘り気がとても強く、鍋にしても崩れにくいのが特徴です。県内では主に大館、鷹巣、田沢湖などで生産されています。秋田県がブランド認証登録作物としているほか、JA鷹巣町でもキュウリととともに最重点野菜と位置付け、生産拡大を推奨している作物です。
コンクールは、地域農産物である山の芋のおいしさや魅力を市民に理解してもらい、家庭の食卓への普及や学校給食での活用など地産地消、食育活動推進につなげるとともに生産拡大を図ることを目的として開催されたものです。
コンクールには、JA組合員のほか料理自慢の市民ら25人が参加。料理部門には33点、加工部門には23点の応募があり、会場の中央公民館ホールには、盛り付けにも配慮した彩り豊かな料理が各テーブルに並べられました。
開会にあたり、JA鷹巣町の佐藤清孝代表理事組合長は「年々作品が素晴らしくなり、味やアイディアのレベルも格段に上がってきて大変喜ばしい。JA鷹巣町では、山の芋ときゅうりが最重点作物となっており、コンクールなどを通して付加価値を高めて、地元をはじめ首都圏の方々にも愛していただき、全国に向けて出荷・情報発信しながら、生産拡大を図っていきたい」などとあいさつ。
審査委員長を務めた佐藤唯直副市長ほか、北秋田地域振興局の熊谷譲農林部長、鷹巣町消費者の会・山野内キミ子会長など11人の審査員が「見ばえ」「食味」「アイデア」「素材の有効性」の4項目を基準に審査を行い、料理、加工の2部門で最優秀賞、優秀賞、努力賞が選んだほか、全体の中から2品にアイデア賞と特別賞を選びました。
料理部門ではひな寿司やサラダ、山の芋パフェ、おこわなど、加工部門では桜餅やケーキ、手打ちうどんなど工夫を凝らした作品の数々に、審査員は一品ずつ試食をしながら厳正に採点していました。
審査委員長の佐藤副市長は「作品はどれもが素晴らしい作品で、試食しながら丁寧に審査させていただいた。審査中は、特に加工部門に出品されている方々からの熱い視線と情熱がヒシヒシと伝わってきて、出品者の深い思いのこもった作品であることが感じられた。市としても、山の芋を地産地消のみならず、北秋田市の特産品として全国に向けて情報発信していきたい。皆さまのご尽力、ご協力を引き続きお願いしたい」などとあいさつしました。
料理部門最優秀賞を受賞した長崎由貴子さんの作品「山芋パフェ」は、蒸かしてつぶした山の芋をアイスクリームに見立て、野菜で彩りを加え、パフェ風に盛り合わせた作品です。つぶした山の芋に、細かく刻んだ干しブドウやゆず胡椒などの隠し味を加えるのがポイントです。
また、加工部門最優秀賞を受賞した小塚保子さんの作品「深山のうぐいす」は、茹でた山の芋に豆乳やバターなどを加えて練り上げ、もち粉を入れて蒸し、よもぎを入れて餅にしたもの。きなこがふりかけてあり、食欲をそそります。
審査結果の講評では、副審査委員長の田村純一営農部長(JA鷹巣町)は「審査会では、両部門の最優秀賞はダントツの点数だった。そのほかの作品も回を重ねるたびに格段にレベルが上がっている。専門家より、漬け物の作品は商品化できるのではとの意見もいただき期待している。これからも、生産者と消費者の繋がりを深めていけるようにこのような機会を設けたい」などと参加者らの頑張りを称えていました。
各賞の受賞者は次のとおりです。
賞 | 作品名 | 出品者名 |
---|---|---|
料理部門 最優秀賞 |
山芋パフェ | 長崎由貴子さん(大野尻) |
料理部門 優秀賞 |
山芋のエビチリ風 | 伊島まき子さん(李岱) |
料理部門 努力賞 |
山の芋ガランテー | 桜庭光子さん(蟹沢) |
加工部門 最優秀賞 |
深山のうぐいす | 小塚保子さん(舟見町) |
加工部門 優秀賞 |
山の芋二色巻 | 佐藤絹子さん(脇神) |
加工部門 努力賞 |
山の芋ガランテー | 藤島恵さん(坊沢) |
アイディア賞 | ナチュラル二色ゼリー | 高橋ミヲ子さん(糠沢) |
特別賞 | 山の芋入り松前漬け | 中嶋和子さん(今泉) |