2010年02月16日
コンテンツ番号7683
平均年齢70歳以上 シルバー劇団「元気座」公演に大喝采
北秋田市高齢者大学全体講座が2月16日(火)、市文化会館で開かれ、市内4つの高齢者大学で学んでいる市民約450人が岩手県西和賀町のシルバ―劇団「元気座」の公演を楽しく鑑賞しました。
北秋田市では、地区ごとに高鷹大学(鷹巣地区)、合川ことぶき大学(合川地区)、森吉大学(森吉地区)、阿仁生き活き大学(阿仁地区)などの名称で高齢者を対象とした通年の生涯学習講座が設けられ600人近い「学生」が趣味や世代間交流、研修旅行、健康講座などで学び活動しています。
例年の全体講座では、各大学での体験発表や講演会などが行われていますが、今年は高齢者による演劇活動で話題になっている同劇団の活動についての学習と公演鑑賞に絞っての講座となりました。
三澤教育長のあいさつの後、西和賀町社会福祉協議会の高橋純一事務局長が、「シルバー演劇の取り組みについて」と題し講演。高橋事務局長は、合併前の旧湯田町・沢内村時代の平成11年から11年間にわたって各種助成金を活用し、高齢者や障害者による演劇活動に取り組み始めたことを紹介しました。
活動の目的は演劇活動を通じた高齢者や障害者の社会参加促進と生きがいづくり。メンバーも広く呼び掛け、北上市や横手市からも参加者を募集し、高齢者と障害者だけのアマチュア劇団を組織、プロの演出家の指導のもと稽古を重ね、それぞれの市町村や県内外で公演を行ったそうです。
活動の意義については、「それまで鑑賞する側だった高齢者や障害者が、自ら舞台に立ち演劇活動を行うことは、参加した本人のみならず、同じ世代、境遇の人たちにとっても刺激になり、社会参加促進、生きがいづくりにつながる」と述べ、また、「演劇活動に参加した人はこれまでで延べ150人を越え、OB会も結成されるなど参加者を中心とした交流が活発になった。平成19年には東京の前進座劇場での公演も行った」などと、その展開の様子を紹介。
高橋事務局長は最後に、「演劇は、老いや障害があっても明るく生き生きと実践できる機会の一つ。高齢者や障害者の生涯学習面で新たな分野への裾野を広げることにつながった。自ら生きがいを創り出す実践活動や交流活動として今後も継続、発展させていきたい」と、述べていました。
続いて、元気座(小林良一座長)の公演「いってらっしゃい 気をつけて(高橋純・作)」を鑑賞しました。内容は、高齢者の生前葬をテーマに老いや生きがいを探った作品。出演者は、西和賀町のほか北上市、横手市などから参加した平均年齢70歳を越える“ベテラン”ばかりで、岩手弁、秋田弁での円熟の演技が観衆の笑いを誘っていました。
終演後、森吉大学の金合子(こん あいこ)さんが、「皆さんの熱演に、体が熱くなるような感じを覚えた。私たちも、そのエネルギッシュな活動を見習いこれからの活動に少しでも活かしたい」と、感謝の言葉を述べていました。
(2010.2.16)