2010年01月08日
コンテンツ番号7656
学習指導などについて研さん深める
平成21年度北秋田市教育センター(所長:三澤仁教育長)所員発表会が1月8日(金)、北秋田市文化会館で開かれ、市立小中学校の教員らが全国学力・学習状況調査の分析結果や各学校での指導の進め方などについて理解を深めました。
教育センターは、北秋田市の教育に関する調査研究や教職員の研修により教育振興を図ることを目的とした組織。所員発表会は、各校での実践事例などを発表し合い、互いの教育活動に役立てようと実施されているものです。
開会行事では三澤所長があいさつで、「昨年の教育委員の学校訪問では、授業を真剣に聴き積極的に発表している子どもたちの姿を見て、委員は一様に感心していた。これも先生方のきめ細かい指導のたまもの」、と所員の指導ぶりに感謝。
また、市議会で市の教育環境づくりについて問われたことを例に、「教育環境といっても人や施設など広い意味があるが、子どもたちにとって最大の環境は教師の存在そのもの。常に目を向け子どものよいところを見つけて更に伸ばしてほしい。わからない子には何べんも繰り返して教えるなど最後まで学力を保障するとともに、心の部分も鍛えてあげて」と、教師の役割の大切さを強調しました。
所員発表では、はじめに市教育委員会の山田仁美副主幹と山本英幸主幹が、全国学力・学習状況調査の分析結果等を紹介。
山田副主幹は、小中学校の国語問題について、3年間の調査から見えてくる課題として、「小学校の国語では、報告文をメモにまとめるなど一つの資料から情報を取り出し表現様式に即して書き換えるような問題の正答率が低かった。字数を決めて書き換える、図表やグラフと関連させるなど、書く活動を充実させることも改善策の一つ」と、目的に応じた情報の読み取り方を指導することが理解を深めるキーワードとなることを指摘していました。
続いて、鷹巣中央小、森吉中、鷹巣中の教員が、学習指導への取り組みなどについて発表しました。 このうち鷹巣中央小の菊池浩二教諭は、「学力向上を支える“ちゅうおうハート”と同僚性」と題して発表。自己決定の場を与える、自己存在感を与える、共感的人間を育てる、ことを指導の基本とした同小の指導方針を「ちゅうおうハート」と名付け、最後までやりぬく心や思いやりを大事にした教育活動に取り組んでいることを報告。
また、指導にあたっては教師が教材研究や授業研究で相互に研さん、協力し合うことで、指導に対する意識にも変化が現れ、結果的に子どもたちの学力向上ややる気や自信といった心を育てることにつながっていることを紹介していました。
(2010.1.8)