2010年01月24日
コンテンツ番号7635
貴重な文化財を守ろう
26日の文化財防火デーを前に1月24日(日)、阿仁異人館などで防火訓練が行われ、地区住民らが避難誘導やバケツリレーやで初期消火活動を展開、防災意識を高めました。
文化財防火デーは、昭和24年1月26日に、国宝・法隆寺の金堂が炎上し貴重な文化財が失われたことを契機に、1・2月が1年のうちで最も火災が発生しやすい時期であることなどから昭和30年に定められ、全国各地で防火訓練などの文化財防火運動が行われています。
この日は異人館ほか脇神・天昌寺、上杉あいターミナル、森吉新屋布の福寿寺と旧4町ごとに訓練が行われ、阿仁地区での訓練には下新町・上新町自治会、大町自治会、阿仁中生徒、市消防本部、阿仁第2分団など約70人が参加しました。
阿仁異人館(旧阿仁鉱山外国人宿舎)は、明治15年ドイツ人技師アドレフメツケル等によって建設された洋館で、明治時代の貴重な建築物の一つとして平成2年3月19日に国重要文化財の指定を受けました。
訓練では、見学者のたばこの火の不始末で伝承館と異人館の渡り廊下付近から出火したとの想定で、職員による避難誘導、火事ぶれ、文化財の搬出などを行いました。住民らは互いに協力しながらバケツリレーで初期消火、消防署・団が到着すると、放水で延焼を食い止めました。
閉会行事では、下新町自治会の吉川将祥会長が、「異人館は地域のシンボル。火災で失ってはいけない」とあいさつ。市消防本部の藤島孝雄消防長は講評で、「多くの住民参加でスムーズに訓練ができた。貴重な文化財を守るとともに、地域から火災を出さないよう心がけてほしい」、と無火災への備えを訴えました。
(2010.1.24)