2011年11月01日
コンテンツ番号9522
理想社会の実現に向けて熱弁
(2011.11.1)
第29回北秋田地区少年防犯弁論大会が11月1日、合川中学校で開かれ、少年の非行防止や犯罪予防などについて熱弁が繰り広げられました。
この大会は、少年非行を防止し少年の健全育成を図るとともに、多様化している各種犯罪を未然に防止し、明るく住み良い社会づくりの一環として、森吉地区少年保護育成委員会(中村信一会長)が旧森吉警察署管内の中高生を対象に、阿仁部防犯弁論大会として昭和58年から毎年行っているものです。今年からは、例年の対象に鷹巣地区加えた、北秋田市と上小阿仁村の6校の中学生とし、大会名については、阿仁部防犯弁論大会の回数を継続し、北秋田地区少年防犯弁論大会に変更して行われました。大会は、森吉地区少年保護育成委員会と鷹巣地区少年保護育成委員会(五代儀博紀会長)の共催。
大会のはじめに中村信一大会会長が「今日は6人の弁士がそれぞれの想いを熱く伝えてくれます。そしてこの弁論大会が、地域の明るい社会の一翼になるよう貢献できればと願います。短い時間ですが、6人の弁士とともに会場の皆さんも一緒に考えていただきたい」などとあいさつ。
会場校である合川中学校の安部公作校長は「人は色々な集団の中で、それぞれの約束やルールを守り人との関わりの中で、喜怒哀楽を感じながら日々成長し続けるものです。そして心が鍛えられ感情をうまくコントロールできるようになります。元気がない、無気力、無関心、無感動などだいぶ前から言われた言葉ですが、最近では更に、感情がない無感覚と言った言葉も出てきました。このような状態である人の背景には、いったい何があるのか、何があったのかをつかみ、周りの人やみんなが考え対応することが、防犯につながることではないかと思います。今日は各校代表の弁士6人の弁論を聞き、防犯について改めて考える機会なればと思います。本校を会場に、北秋田地区少年防犯弁論大会が開催されることに感謝申し上げます」などと歓迎のあいさつ。
大会には、鷹巣中学校、鷹巣南中学校、合川中学校、森吉中学校、阿仁中学校、上小阿仁中学校から各校1人づつ6人の代表が日頃の生活で感じた思いを堂々と語り、会場の合川中学校の生徒たちは熱心に耳を傾けていました。
審査員は、三澤仁教育長や安部校長、北秋田警察署の進藤勘一郎署長など6人が務め、論旨50点(弁論内容、演題の展開と結論の妥当性)、感銘度20点(聴衆の理解と感銘度)、表現力20点(話し方、間の取り方)、態度10点(表情、体の動き、眼の配り方)の100点満点方式で審査が行われました。弁論時間は5分以内とし、5分を超えた場合は5秒超過毎に総合点から1点ずつ減点されます。
審査の結果、最優秀賞には、「守りたい『想い』〜受け継がれてきたもの〜」と題して弁論した、阿仁中学校3年の松橋翔(かける)さんが輝きました。
松橋さんは、入学当初、大きな声で気持ちを込めてあいさつする先輩たちの姿に共感し、「先輩から受け継がれてきた伝統を、誇りを持って後輩に伝えていきたい」との想いが芽生え、生徒会長に立候補。生徒会長になってからは、「伝統を守りたい、行事を成功させたい、新しい伝統を築きたい」との想いが自分を支えてくれたと紹介。「自分を支えてくれる強い想い、それは何かを成し遂げようとする強い意志に繋がります。何かを成し遂げようとする強い意志があれば、犯罪や非行の誘惑に打ち勝ち、自分の道を切り開くことができるのではないでしょうか」と呼びかけました。
また、生徒会最大の行事である学校祭を成功することができ、「家族や友だち、先生方、地域の皆さん、たくさんの人が私を支えてくれている。自分は一人ではないと気づきました。自分を支えてくれる人への感謝の気持ち、この感謝の想いは新たな一歩を踏み出す活力になっています」と紹介し、「私は阿仁中学校が大好きです。伝統を守りたい、後輩へと伝えたい、この強い想いで多くの困難を乗り越えてきました。強い想い、そして感謝の気持ち、想いを力に代えてこれからも進んでいきます」などと自身の想いを述べ、「皆さんは今どんな想いを持っていますか」と会場に問いかけました。
入賞者は次の通り。
最優秀賞
「守りたい『想い』〜受け継がれてきたもの〜」
松橋翔・かける(阿仁中学校3年)
優秀賞
「心のつながりを求めて」
三沢拡喜・ひろき(鷹巣中3年)
優良賞
「ふみ出せ一歩」
屋夏希・なつき(森吉中3年)
「魔法のことば」
伊藤太雅・たいが(上小阿仁中2年)
「犯罪防止は地域交流から」
杉渕真帆・まほ(合川中3年)
「リアルチェンジ〜思いを行動に〜」
畠山以成・いっせい(鷹巣南中2年)