2011年09月01日
コンテンツ番号9490
台湾からの観光客誘致へ積極的に取り組みたい
(2011.9.1)
津谷市長の定例記者会見が9月1日(木)、市役所で開かれ、6日から始まる市議会9月定例会の概要や台湾トップセールスの報告、8月17日に発生した豪雨災害の被害などについて説明しました。
記者会見の内容は次のとおりです。
市議会9月定例会について
市議会9月定例会を9月6日に招集しました。今定例会には、条例案3件、予算案7件、単行議案4件、認定議案24件の計38件の上程と4件についての報告をしたいと考えています。 条例案は、条例の一部改正であり、市の弔慰金に係るもの、それから、児童館に係るもの、そしてスポーツ振興審議会に係るもの3件。 予算案について、一般会計補正予算は、既定の予算に2億9,996万5,000円を追加し、総額を213億543万2,000円とするもので、主な歳出としては、災害対応力の強化として656万8,000円を計上。具体的な内容は、災害避難所用に自家発電機15台を整備し、停電対応力を強化するための災害避難所用自家発電機整備事業に420万円、整備済みのあいかわ保育園を除く市立保育園6園に非常用自家発電機を整備し停電対応力を強化するため、市立保育園自家発電機整備事業に181万2,000円、前回の記者会見でも少し触れましたが、市民の放射能汚染に対する不安を払拭するため、放射線測定器整備事業として55万6,000円を計上。 また、昨年度より引き続き実施している住宅リフォーム緊急支援事業について、当初予算に4,500万円を措置していましたが、申請件数が予想を大幅に上回ったことから、市民の居住環境改善への支援と併せて住宅関連産業の活性化による市内経済の下支えを図るため今回2,000万円を増額計上。 緊急雇用創出事業に1,962万5,000円を計上し、軽自動車ナンバーの更新、交付、台帳照合などや、観光情報のシステム化事業により失業者9名の新規雇用を図っていきたいと考えています。 また、6月23日〜24日の豪雨により被害を受けた農地災害3カ所、農業用施設災害2カ所、計5カ所と林道2カ所の農林水産業施設災害復旧事業費として1,135万円を計上しています。 特別会計補正予算の主なものは、米内沢診療所特別会計に診察室や処置室など、診療所の増改修事業費2億2,438万8,000円と臨床検査機器等の整備費2,400万5,000円を計上。単行議案は、米内沢小学校舎改築工事に係る請負契約の締結、住民情報系システム機器の購入に係る財産取得、市道路線の認定及び廃止の4件。 認定議案24件は、平成22年度各種会計の決算に係るもの。報告は、平成22年度決算に係る健全化判断比率と資金不足比率の報告、市が出資している財団法人たかのす福祉公社、マタギの里観光開発株式会社、有限会社北秋田市有機センターの22年度決算並びに23年度予算の報告、それと市外保育児の受け入れとして、専決処分の報告の4件。 以上が、今定例会に提出する案件の概要です。
台湾トップセールスについて
去る8月17日から19日まで、台湾からの観光客誘致と大館能代空港へのチャーター便の継続を目指し、佐竹敬久秋田県知事、吉村美栄子山形県知事とともに台湾を訪問してきました。初日の17日は、佐竹知事と共に台湾でショッピングモールやスーパーマーケットを展開している「微風広場」と「シティスーパー」を訪問し、秋田県産物の安全性を説明するとともに北秋田市産の生産物の販路拡大の可能性を探りながら北秋田市をPRしてきました。翌18日には、先に運行した「復興航空」をはじめ、「中華航空」と「エバー航空」そして台湾交通部観光局を訪問し、チャーター便の復活と北秋田市の魅力を積極的に売り込み、「秋田と山形をうまく結びつける観光ルートを検討したい」という言葉をいただき、今後に向けた意見交換を行ってきました。また、台北市内の航空会社や旅行会社、それに観光業界の関係者約100名を一同に集めた「秋田県・山形県観光情報交流会」に出席し、北秋田市観光情報のプレゼンテーションを行い、北秋田市についての理解を深めていただいたものと思っています。今年の1月と2月に実施された台湾チャーター便の運航では、台湾の方々には「雪」に非常に関心を持っていましたが、今回一緒に訪問した山形県も雪国であることから、同じ雪国の中でも北秋田市らしさを前面に押し出す必要があると感じたとともに、台湾の方々が秋田県、そして北秋田市のイメージをどう抱いているかを知ることができ、今後の観光客の誘致に非常に参考になった訪問でした。 今後は県との連携を密にしながら、台湾からの観光客誘致に積極的に取り組んでいきたいと考えています。
市内企業の雇用拡大について
当市の綴子で操業している「新東北メタル株式会社」において、10月1日より11名を新規に雇用していただけることとなりました。 同社は、平成3年に設立された「東北メタル株式会社」を母体として現在に至っており、製造品目は、建設機械や産業機械、船舶、橋梁などに用いる「鋳造品」で、大型建設機械の足回り部品などを製造しています。増築の概要は、現在の工場敷地内に約550増築するもので、14名の新規雇用を予定していたものでありますが、本年5月に最大株主である上場会社2社を訪問させていただき、更なる雇用の拡大をお願いしていたものです。今回の増員で同社では、2月末対比で25名の雇用が拡大されており、御礼を申し上げるとともに、今後も地元高校からの雇用など、更なる雇用の拡大をお願いしてきたところです。今後も、新規企業の誘致はもとより、現在地元で頑張っていただいている企業を支援しながら、雇用の拡大につなげていきたいと考えています。
雑誌での北秋田市の紹介について
この度、「nid(ニド)」というライフスタイル雑誌に「秋田内陸鉄道でまわるのんびり東北散策」として10数ページにわたり特集で取り上げていただくことになり、北秋田市を中心に取材していただきました。今回の取材は、先に上京した際に、この雑誌を発行している「エフジー武蔵」の社長と会う機会があり、その際に依頼して北秋田市を取り上げていただけることとなったものです。今回は、秋田内陸線を中心にその沿線を紹介する特集ですが、当市では、阿仁の西根打刃物製作所や阿仁焼窯元源山窯、秋田八丈ことむ工房など工芸の工房や、森吉山荘の「きりたんぽ教室」と「がっこ教室」などの体験教室、打当温泉マタギの湯のどぶろく、じゃんご料理などの食に関するもの、そして根子番楽やマタギなどの歴史や文化などを3日間にわたり、様々な角度から取材されています。この「ニド」という雑誌は、3、6、9、12月の年4回、7万部発行される季刊誌で、読者層としてはおよそ9割が20代、30代の女性であり、衣食住にこだわりを持ち、旅行や料理、そしてインテリアや雑貨などに関心のある方々が読者となっている雑誌ですので、大変大きなPR効果があるものと期待しています。今後も、様々な機会をとらえ北秋田市をPRしていきたいと考えています。
8月17日発生豪雨災害について
8月17日の豪雨により、鷹巣北部地域を中心に家屋、農作物、農地、道路等に被害が発生しました。当日は18時30分に「災害警戒部」を立ち上げ、住家の浸水、市道被害、河川の氾濫、避難所の開設、避難者の人数等の確認に職員を動員し対応しました。被害状況ですが、住家等は、床上浸水8棟、床下浸水37棟、非住家4棟(全壊1棟)、墓地の法面崩落2カ所で、浸水家屋に対しては、8月18日から消毒作業を開始し、ほぼ完了しています。また、農作物の冠水等による被害は、水稲ほか6品目で94.2ha。 農地災害は78カ所、農業用施設災害は76カ所、林道施設等は21ヶ所、道路・河川61ヶ所などとなっており、被害額は、農作物の被害はおよそ2,376万2,000円、農地・農業用施設災害が2億8,088万円、林道災害は、2,970万円、道路・河川災害は1億4,935万円です。今後は、災害復旧事業などにより1日も早い復旧に努めていきたいと考えています。
移動行政懇話会の開催について
去る8月25日から30日にかけて、阿仁地区を皮切りに、森吉、合川、鷹巣の4地区で移動行政懇話会を164名の市民の方々の参加のもと開催し、市から北秋田市の防災についての今後の取り組みや災害時要援護者避難支援制度について、それから、地域支え合い体制づくり事業について報告を行い、そのあと意見交換を行いました。意見交換では、市からの報告も防災に関する報告であったことや、3月の東日本大震災とそれに起因した放射能汚染問題、そして8月17日の豪雨と市民の皆様が防災に対する意識が非常に高まっている中での開催であったことから、防災に関する意見や質問が数多く出され、市としても今後の安全安心なまちづくりを進める上で非常に参考となるご意見をいただきましたし、参加された方々にとりましても自分たちの地域の防災を考えるよい機会となったのではないかと思っています。また、他にもそれぞれの地域が抱える課題や市に対する提言なども出されましたので、今回の懇話会で出された意見や提言などを再度検証しながら、今後の市政運営に反映させていきたいと考えています。
本海沿岸東北自動車道(二ツ井白神・あきた北空港間)計画段階評価に係る東北地方小委員会の開催について
日本海沿岸東北自動車道(二ツ井白神・あきた北空港間)計画段階評価に係る東北地方小委員会が8月25日に開催され、当該区間の対応方針等について審議が行われ、既存道を活用して自動車専用道とする方針が決定されました。 市としても、大きな前進であり、今後も様々な形で早期開通に向けて運動を展開していきたいと考えています。
シャッターペイントオープニングセレモニーについて
先般、市の活性化の一助にとアニアイザー制作委員会の企画により、鷹巣中学校の美術部の皆さんが駅前商店街の一角にすばらしいシャッターペイントを描いてくれましたが、今回、9月10日の土曜日には、鷹巣駅前通りペイント事業実行委員会のシャッターペイントのオープニングセレモニーが今年度最後の軽トラ市と連携して行われます。これは、中心市街地の賑わいを取り戻すための一環として、歩いて楽しい商店街づくりのため、空き店舗のシャッターに雰囲気を明るくするペイントを施すとともにイベントを実施するというもので、実行委員会で選定した秋田北鷹高校の生徒さんのデザインをシャッターにペイントしており、そのお披露目が行われます。当日は、駅前通り商店街、銀座通り商店街を歩行者天国として、げんきワールド前の交差点でのオープニングセレモニーでシャッターペイントの除幕が行われます。 また、他にも似顔絵師やバルーンアート、ジャグリングなどの路上パフォーマンス、そして、元気ワールドではシタール演奏や「ハナばあちゃん」の上映会などが行われるほか、鷹巣駅前通り「街なか展覧会」として鷹巣地区内の小中学生の夏休みの作品展示なども予定されており、賑やかな1日になるものと期待しています。また、軽トラ市では、おもてなし鍋をふるまったり、被災地の復興支援として前回に引き続き岩手県洋野町の物産販売も行うことにしていますので、ぜひたくさんの方々においでいただきたいと思っています。この軽トラ市は今回が第4回目で今年度は最後の開催ですが、ここ数回は参加される軽トラの数も少なくなっていますので、どうか販売される皆様も多数ご参加いただき、軽トラ市も盛り上げていただければと考えています。
質疑応答
鷹巣地区の移動行政懇話会にて、福祉公社の出捐金について、県との協議を行うとの発言があったが、どのような方向での協議をするのか。
事の経緯は自分が市長になる前のことであるので、まっさらな状況で相談したい。 県の考え方をもう一度聞いてこれまでの経緯を確認したい。感情的には市のお金が使われたということもあるが、法律的な部分も含めて勉強したい。
病院事業会計の決算の3億5千万円の赤字について。
経営内容が悪いわけではない。減価償却の部分もあるので赤字という捉え方ではない。
開院後初の決算となるが感想は。
医師の数も当初予定の半分であったので、苦労すると思っていたが、院長先生をはじめとする病院の経営努力もあり想定したとおりであった。できればもっと市の持ち出しを圧縮できるように医師の確保や経営改善などについて病院との協議をしていきたい。