2011年08月14日
コンテンツ番号4006
地域の子供達も参加し、伝統芸能を披露
(2011.8.14)
14日も各地区・集落でお盆行事が行われました。各芸能を伝承する保存会では、地区住民や帰省客の楽しみとして、また祖先の霊を慰めるためにそれぞれ個性的な演目を演じ、また神社やお寺に奉納することで、今年の豊作と家内安全などを祈願します。
鷹巣地区の坊沢集落では坊沢獅子踊り保存会(佐藤重光会長)による獅子踊りが披露されました。
坊沢獅子踊りは、藩政時代の今から300年前、お盆になると村の若勢たちが集まり、「厄除け獅子」を主体に大名行列の姿を真似た奴踊りを演じたことが始まりと言われています。
また、享保10年(1725年)に起きた通称「五義民」事件で犠牲になった5人の義民の霊を憐れみ慰めるために、その墓前でも演じるようになったとも言われています。
上演の構成は奴踊り(ぶっ込み、廻り扇奴、あや奴など)、獅子踊り、棒使い。踊り手は、大人から小学生、就学前の子どもまで約20人ほど。また囃子方は太鼓と笛が務めます。
午後2時の永安寺境内で最初の演技が行われ、赤い襦袢に化粧廻し姿の踊り手が、棒や扇、綾と呼ばれる小道具を操りながら熱演する奴踊り、続いて獅子踊りが披露され、お墓参りの人々も足を止めて獅子踊りを楽しみました。
今泉駒踊り
鷹巣地区の今泉集落では今泉駒踊り郷土芸能保存会(簾内文雄会長)による駒踊りが披露されました。
今泉の駒踊りは戦国時代の騎馬の様子を武芸化した踊りで、300年以上前に合川の八幡岱より伝えられたと言われています。当時、佐竹義宣公が来訪した際、旅の疲れを癒すため踊られ、その後も豊年満作を祈り農閑期やお盆に踊り継がれたようです。
しかし、大正6年に集落が大火事となり、歴代からの駒や衣裳が消失し、踊りも囃子も絶えましたが、昭和47年に始まった青年会のふるさと運動を契機に8年がかりで復活。保存会が昭和54年に発足し、毎年8月14日に今泉の各町内を巡っています。
上演の構成は、戦場に向かう出陣(ぶっ込み)から合戦が始まり、次第に戦いが激しくなり、やがて終えて去る(七五三の肩乗り)までの様子を表現しています。
午後4時から演技が行われ、大人のなかに交じって踊った子ども達も、囃子の太鼓や笛に合わせ勇ましい騎馬を演じ、集落の人達を楽しませました。