2011年08月23日
コンテンツ番号3997
戦没者の冥福と平和への誓い
(2011.8.23)
北秋田市戦没者追悼式が8月23日(火)、市文化会館で行われ、参列した遺族らが黙とうと献花などで戦没者の冥福を祈るとともに、平和への誓いを新たにしました。
戦没者追悼式は、第2次世界大戦で亡くなった市出身者を追悼し、平和を祈念しようと開かれているものです。北秋田市の戦没者は約1700名。この日は、遺族ら約240人が黙とうや献花などで戦没者の冥福を祈りました。
式典では、君が代斉唱、戦没者への黙とうのあと、津谷市長は「わたしたちは今日の繁栄、平和な生活も悲惨な歴史を教訓として培われたものであることを決して忘れることはできません。北秋田市関係戦没者約1700人あまりの方々のご冥福を心からお祈り申し上げるとともに衷心より感謝の誠を捧げます。国民の大半が戦争の悲劇を知らずに育った世代である今、過去の悲惨な歴史を繰り返さぬよう、苦しみの中を生き抜いて来られたご遺族の皆様の戦禍の記憶をわたしたちが共有し、未来の子どもたちに伝えていかなければなりません。再び戦争の悲劇が繰り返されることがないよう決意を新たにし、世界の恒久平和と人々の幸福を願いつつ、北秋田市のなお一層の発展のため、今後も努力することを誓います」と式辞を述べました。
続いて、追悼のことばでは、佐竹敬久県知事代理の長谷部勝・北秋田地域振興局長が「戦後本県は、県民の英知とたゆみない努力により幾多の困難を乗り越え発展してきましたが、平和で豊かな今こそ、先の大戦から学びとった多くの教訓を深く心に刻み、戦争のもたらす悲惨さと平和の大切さを、時代を担う若い世代に語り継ぐ責任があります。国際社会の一員として、戦争の反省を踏まえ、世界各国と友好を深め、恒久平和の確立に貢献するとともに、先人から受け継いだ美しい山河を守り、県民が夢と希望をもって心豊かに暮らせる元気なふるさとの実現に向けて全力を尽くします」と知事の言葉を伝えました。
また、佐藤吉次郎市議会議長は「本日の我が国の平和と繁栄は戦没者の方々の尊い犠牲のうえに築かれていることを決して忘れることはできません。時はともすると人々の記憶を奪い、惨禍を美化したり、真実を覆い隠そうとすることもありますが、この日は日本国民が戦争の歴史を忘れ去ることのないようにあるものと思います。3月の大震災では多くの尊い人命が失われるなど、今なお避難先で不自由で不便な生活を強いられている方が大勢います。平成17年3月に4町が合併して誕生した北秋田市も7年目を向かえ、市民が安全で安心して暮らせるよう、より高い福祉の実現を目指して邁進することを誓います」などと追悼のことばを述べました。
このあと、高橋久雄・北秋田市遺族連合会長は「英霊の皆様の帰らざる青春に思いをいたす時、今日の繁栄と平和な生活は、英霊の皆様の尊い礎の上に築かれたことを深く胸に刻み忘れてはなりません。今改めて皆様のご遺徳を偲び、再び悲しみの歴史を繰り返さないよう決意を新たにし、戦争のない平和な社会を確立するため一層の努力をすることを誓います。皆様のこよなく愛した郷土の繁栄と遺族の幸せに限りないご加護を賜りますようお願いします」などと追悼のことばを述べました。
この後、津谷市長、遺族会代表らがステージ中央の菊の花で飾られた祭壇に献花するとともに、客席の遺族らもホール内の献花台に献花し、戦没者の冥福を祈りました。