2011年07月19日
コンテンツ番号3961
女性の視点で防災と地域づくり
(2011.7.19)
鷹巣赤十字奉仕団(中嶋洋子委員長)の防災講座が7月19日(火)、中央公民館で開かれ、約120人が参加し、炊飯袋を使った非常食作りなど防災について学びました。
この講座は、災害時に自分の事は自分で守るということに視点を置き、非常食の作り方や身近な物でできる非常用備蓄品の準備など、家庭や地域でできることを学習し、災害に備えることをねらいに開催されました。
はじめに、中嶋委員長が「3月11日の東日本大震災から4ヶ月余り、なかなか思うように復興復旧が進まないことに加えて、放射線の事なども重なり心が痛みます。今私たちが一番考えなくてはならないことは何でしょうか。自分の事は自分で守るという事です。3月11日から学んだことはたくさんあると思います。今日は講師の加賀谷さんから防災について、視点を変えるだけでできる事などをお話しいただきます。私たちはいつも学び実践し、それを地域の人たちに広げています。絆を深く結んで助け合い地域づくりをやってきました。これからは女性の視点がますます重要になってくるので、今日の防災講座が防災意識の高揚のために今日一日有意義な日であるよう祈ります」などとあいさつ。
つづいて、市健康福祉部の三上純治部長が「今日の講習会を通じて、いつどんな場合であっても有事に備えられるような地域をつくるために、皆さんが学んだことを活かしていただきたい」などと激励しました。
講座では、エンパワーメントWith代表の加賀谷七重さんが、『「たいへんだぁ〜」その時あなたの周りでどんなことが〜防災と地域づくりに新しい視点〜』と題して講演。
加賀谷さんは、仙台市に住む妹が今回の東日本大震災で被災し、避難所で経験したことなど紹介しながら、「緊急の時は予期もしない色々な事が起きるので、普段から防災について家族や近所、自治会などで話し合っておく事が大事」、「地域の防災訓練などが行われた際に、地域の備蓄庫で備蓄しているものを一度確認しておくことが大事。また、備蓄庫の鍵を誰が管理しているかを把握しておく必要がある」、「女性の皆さんは、普段から子どもや孫の送り迎え、食事の支度、町内会の事など色んな事を生活者として地域に関わっているので、皆さんのような方が防災に関心を持って実際にそうなった時どうしたらよいかを、普段から考えていただくことがとても大事」などと防災についての着眼点を述べました。
このあと講座では「災害時は自分の家の中のある物で、工夫して何とかするということが大事」ということで、炊飯袋に米と水を入れ、醤油やカレー粉などの調味料、漬物や缶詰の具材などを入れ、それぞれ味付けを工夫した非常食作りに挑戦しました。また、牛乳パックを容器として利用し、缶詰や野菜ジュース、スポーツドリンクの素、あめ、チョコレート、マッチ箱などを入れた、ちょっとした工夫でできる非常用備蓄品についても学習しました。容器に牛乳パックを利用したのは、水に浮くという利点があるようです。