2011年07月28日
コンテンツ番号3948
新聞広告を活用した情報発信で誘客促進
(2011.7.28)
平成23年度森吉山スキー場管理運営協議会総会が7月28日、北秋田地域振興局で行われ、事業計画や予算など5件の議案が提案されたほか、利用状況などが報告されました。
はじめに、当協議会の会長である秋田県産業労働部の柴田誠部長が「3月11日の震災により、直接的な被害はなかったものの停電や物流に大変な影響を受け、現在も電力の制限などがあり、産業にも影響が出ています。 また、福島の原発事故により、観光には大変な影響を及ぼしており、韓国や台湾からの観光客は前年の2割となっており、国内の観光客も激減しています。
このような厳しい状況の中、どのようにして持ち直していくかが今後の大きな課題となっていますが、そういった中、この阿仁スキー場の魅力を利用して、観光客を増やしていくか考えていかなければならない。今、登山がブームとなっており『山ガール』と呼ばれる女性の登山者も増えているため、景色がよく花の百名山でもある森吉山をもっとPRしていきたい。
施設に関しても、年数が経過し更新の時期を向かえており、県としてもできる限りの協力をしていきたいと考えています」などとあいさつしました。
次に事務局から、委員19人中、本人出席11人、代理出席2人、委任4人、計17人で委員の3分の2以上が出席しているため総会が成立している旨、報告があったのち、議事に入りました。「平成22年度事業報告」、「平成22年度収支決算」では、昨年中に計8回行った新聞広告の掲載などについて報告され、原案通り承認されました。
続いて「平成23年度事業計画」、「平成23年度収支予算」が提案され、内容は今年度も新聞広告を活用した情報発信を行っていくもの。提案理由として事務局から「登山客にアンケート調査を行った結果、登山客の大半が50代、60代であり、その年代に対して、購読率が高く、よく目に留まる新聞広告が効果的と考える。また、アンケートで森吉山を知った動機を聞いた結果、半分以上はリピーター客、残りの理由の25%で新聞広告が挙げられ、ある程度の効果がみられることから、今年度も継続して行いたい」と説明があり、こちらの議案2件も原案どおり承認されました。
最後に協議会規約の改正について提案され、内容は事務局を「秋田県産業労働部観光課」から「北秋田地域振興局」に変更し、それに伴い会長を「県産業労働部長」から「北秋田地域振興局長」に変更。また、北秋田市長とともに、副会長である「特定非営利活動法人冒険の鍵クーン理事長」を指定管理者の変更により「特定非営利活動法人森吉山理事長」に変更するなどというもの。今まで委員であった「東北森林管理局国有林野管理課長」を削除する追加提案をしたうえで、規約の改正についても承認されました。
この後、新しく会長及び副会長に就任した北秋田地域振興局の長谷部勝局長とNPO法人森吉山の片岡信幸理事長があいさつを述べ、片岡理事長は「森吉山を年間を通して、観光の拠点にしたいという思いで、活動をしていますが、管理運営という立場になりますと、その思いだけではどうにもできな問題も多くあり、特に20年経過した施設ですので、修繕料に係わる経費が挙げられます。市や県にはご支援を頂きたくお願い申し上げます。また、観光地でありながら携帯電話の使用ができない状況です。NTTドコモ秋田支店の担当者にきていただき、調査をしてもらいました。有事の際にも携帯電話が使用できれば、人命救助にも係わりますので、市や県にも関係機関に働きかけをお願いします。通年のイベントには、今まで以上に力をいれていきますが、スキー場がオープンした時の地域の盛り上がりをもう一度戻したい。自治会や小学校などに呼びかけ、宣伝していきたいと思っている」などとあいさつしました。
また、NPO法人森吉山阿仁スキー場の出雲修 支配人が去年と今年の来場者数について報告し「入場者は減っており、震災の影響で、運行日数を減らしたこと、雪解けが遅かったことなどが考えられる」などと報告しました。「どの位の人が来れば採算がとれるのか」という委員からの質問に「約5万人が来れば採算がとれると思う。あと1万人の増が必要」などと答えました。
登山客から景色が大変良いと高評価をいただいており、アンケートの結果にある通り、登山客の多くはリピーターであることから、一度森吉山に足を運んでもらえれば、利用客は延びていくことが予想されます。当協議会をはじめ、関係機関と連携しPR活動を行っていくことを確認して閉会しました。