2019年01月11日
コンテンツ番号2996
研究発表を通して教育活動の充実を図る
平成30年度北秋田市教育センター所員発表会・教育講演会が、1月11日(金)に文化会館で行われ、教育関係者など約230人が参加して各学校での学習の取り組みや講演を聴き、効果的な学習指導などを学びました。
北秋田市教育センター(佐藤博志所長)は、北秋田市の教育に関する調査研究や教職員の研修により教育振興を図ることを目的として設置されており、北秋田市立学校及び教育委員会事務局関係の全職員が所員となり組織しています。
この日の所員発表会は、当センター事業の一環として毎年行われているもので、各校での実践事例などを発表し、互いの教育活動に役立てることを目的に実施されてます。
開会行事では、はじめに佐藤所長が「年明けの清々しい気持ちの中、先生方の実践発表や生重先生のご講演を聴き、これからの教育活動を想像していくきっかけにしてもらいたい。当教育センターとしてもこれまでの成果や改善点を踏まえ、研修機会の精選と質の向上を目指して来年度への準備段階に入っていく。変化の激しい未来に主体的に学び、創造していく子どもを目指す姿として、これからも所員ともに高め合っていければと思う」などとあいさつ。
続いて、来賓の津谷市長が「教職員による日々の授業を通して、子どもたちの生きる力が育まれていることは大きな喜びであり、今後とも地域とともにある学校づくりを推進しながら、地域に積極的に関わっていこうとする子どもたちを育ててくださるよう心からお願いする。今日の発表会が皆様と当市の子どもたちの未来にとって有意義なものとなるよう願う」などと述べました。
このあと所員発表が行われ、綴子小学校の齊藤惠子教諭と渡部猛教諭が「ふるさとは宝の山」、大阿仁小学校の吉田聖子教諭が「少人数・複式学級における指導実践から~算数科の取組を通して~」、合川中学校の相沢一教諭が「学力向上のための3つの取組」と題してそれぞれの学校での取り組みや体験談などについて発表しました。
このうち、大阿仁小学校の吉田教諭は「複式学級のデメリットとして、『直接指導できない場合がある』『教師の負担が重い』『多様な考えがで出にくい』、メリットとして『間接指導の工夫により主体性や学び方が身に付く』『教材の系統性や発展性を生かした授業作りができる』『発言の機会が多い』などが挙げられる。複式学級では、教師が直接指導できない場合に児童が主体的に学習を進められる力を付けることが必要」と説明しました。
また、主体的な学習の手立てとして、学習の流れの定着、学習進行する児童である学習リーダーの育成の2つを説明し、「複式学級で培われる主体的な学習姿勢は児童の学びを支える大きな力になるとともに、単式学級の授業において生かせる点が多い」などとまとめました。
所員発表のあとには教育講演会が行われ、特定営利活動法人スクール・アドバイス・ネットワーク理事長の生重幸恵氏が「地域学校協働の必要性」と題して講演。参加者は、所員の発表や講演に熱心に耳を傾けながら、今後の学習指導に役立てようと要点を資料に書き込んでいました。