2011年06月12日
コンテンツ番号3923
有事に備え阿仁小渕地区で避難訓練
(2011.6.12)
「土砂災害に対する全国統一防災訓練」が6月12日(日)、県内各地で行われ、北秋田市では阿仁小渕地区を会場に地域住民と県、市、消防など関係機関が連携し、避難訓練や情報伝達の確認をしました。
国土交通省では、土砂災害の防止と被害の軽減を目的に、6月を「土砂災害防止月間」としています。訓練は、情報伝達手段の確認、土砂災害警戒情報を活用した避難勧告の発令、住民の避難訓練等を行い、今年の出水期に備えた警戒避難体制の整備を図ることなどを目的に、全国の市町村で実施されているものです。 阿仁小渕地区は土砂災害警戒地区に指定されていることから、今回の訓練場所に選ばれました。
この日の訓練では、午前9時10分に大雨洪水警報が出され、市役所に災害警戒部を設置、市建設課や消防阿仁分署が管内の巡視を開始し、9時25分には災害対策部、9時39分には災害対策本部が設置され、9時50分に避難勧告発令が出されました。
阿仁小渕地区では、避難勧告が発令されると、防災無線で避難をするよう放送が流れ、この日、参加した消防団員21名は各戸に回り、住民に避難を呼びかけました。住民たちは避難所である小渕集会所に迅速に移動し、市の職員は避難してきた人達への点呼をとり、消防団員は逃げ遅れた人はいないか確認のため、再度、各戸を回るなど、本番さながらの訓練となりました。
訓練の最後に、北秋田消防署本部の成田主幹が「今日の訓練で、避難勧告から皆さんが避難するまでの時間は、17分でした。時間的には早い方と評価できると思っています。3月の東日本大震災では、予想以上の津波、避難の遅れが被害を大きくしたとも言われています。秋田県でも大きな地震が今後、有ると予想されていますので、自分で災害の大きさを判断をせず、地震や大雨がきたら、とにかく避難するということを忘れずに、今日の訓練を今後に活かして頂きたいと思います」などと講評をしました。
避難訓練終了後には、集まった小渕集会所で、県砂防ボランティア協議会員の田口喜代美氏と安井忠氏を講師に、防災の講座が行われ、皆さんは熱心に防災ビデオや講演を聞き、防災に対する意識を高めました。
また、市役所に設置された災害対策本部では、避難の完了を現地から報告があった後も、土石流の発生などを想定した訓練等が行われ、県や関係機関との連絡や報告の伝達体制を確認しました。