2011年05月17日
コンテンツ番号3888
森林の役割を学びスギを植林
(2011.5.17)
鷹巣南小学校(佐藤和博校長、児童87人)の育林教室が5月17日(火)、七日市字与助岱地内の学校林で開かれ、森林の役割について学ぶとともにスギの苗木を植林しました。
育林教室は、同校に統合した旧竜森小学校で長年行われてきたもので、同校に引き継がれ今年で3回目。今年は5年生21人が50本の苗木を植林しました。育林教室は年4回行われており、春にスギの苗木を植樹し、夏から冬の教室では下刈りや枝起こしなどの作業をしながらスギの成長を記録し、森林の大切さを学んでいます。
開会式では、佐藤校長が「人間や動物が生きて行くためには酸素が必要ですが、人間や動物からは酸素はできません。二酸化炭素を吸収して酸素を作りだす大切な役割をしているのが、緑色をした植物です。ところが、地球上では1秒間に南小学校のグラウンド1つ分の緑が消えています。そういう時に皆さんが植林することは、とても大事なことです。今日は、実際にスギを植えながら勉強していきましょう」などとあいさつ。
つづいて、鷹巣南小学校後援会の山田耕三会長が「竜森小学校と南小学校が統合してから、3年目。そして、今年は3回目の植林です。今年中学校に入学した先輩は、スギ100本植えました。今年6年生になった先輩は50本植えました。皆さんも今年50本植えますが、緑の大切さを思いながら、ていねいに植えてください」とあいさつ。
児童の山田謙二朗君が「今日、僕は初めて育林をします。たくさんの人に教えてもらって、ていねいに植えたいと思います」と代表のあいさつ。
植林作業の前に行われた育林学習では、東北森林管理局七日市森林事務所の津嶋龍輝森林官が、写真や図が書かれたパネルを使い「落ち葉や枯れ枝が積もった森林の土には小さなすき間がたくさんあり、まるで大きなスポンジのように降った雨をたくさん吸い込んで蓄えることができます。川の上流によく手入れされた森があれば、下流では年間を通じて水の量が安定し洪水や水枯れが起こりにくい。こうしたことから、森林は緑のダムと言われています」などと森林の働きを説明し、「今日は1人2本から3本のスギの苗を植えてもらいます。森林は、洪水を防いだり、土砂崩れを防いだり、水を蓄え、あるいは水をきれいにします。そして、二酸化炭素を吸収して、私たちに必要な酸素を皆さんが植えた木が作りだしてくれます。立派に成長するように気持ちを込めて植えてください」などと述べました。
植林作業では、はじめに津嶋森林官が作業手順を説明。子どもたちは、スコップや唐クワを使い約15の穴を掘り、30程に育ったスギの苗木をていねいに植えました。そして、苗木が倒れないように支柱を立て、自分の名前の札を支柱に付けました。なかには、土が硬く苦戦している児童もいましたが、同校の学校支援地域本部の方々や森林管理局の職員などが手伝い、予定していた50本を植林しました。
植林したあと、子どもたちは、木の長さを計り、またスケッチをしたりして観察記録を取るなどし、森林について学んでいました。