2011年05月17日
コンテンツ番号3887
今年度は246人が学習活動
(2011.5.17)
高齢者の生涯学習講座「高鷹(こうよう)大学」(佐藤善壽学長)」の平成23年度の入学・開講式が5月17日(火)、市文化会館で開かれ、新入生を含む大学生・大学院生が今年度の学習活動をスタートしました。
市内の各地区で「合川ことぶき大学(合川地区)」「森吉大学(森吉地区)」「阿仁生き活き大学(阿仁地区)」などの名称で高齢者を対象とした通年の生涯学習講座が設けられ、多くの市民が趣味や世代間交流、研修旅行、健康講座などで学び、活動しています。
高鷹大学は、昭和61年に、高齢者が学習や研究発表を行う場として市教育委員会が開設。鷹巣地区の55歳以上の市民が対象。今年度は新入生を含め246人の学生と大学院生が、多くの講座・クラブで学びます。
一般の大学と同じように最初の過程(大学課程)が4年、卒業後の次の過程(大学院過程)が4年、さらに学習を深めたい方は永年の研究過程の学生として継続して学び続けることができるユニークな生涯学習の組織。今年度のクラブ数は、歌謡、歩こう、レクリエーションダンス、グラウンドゴルフなど12。それぞれ10人から40人ほどが所属し年間10回程度開催されます。また、全体行事として市内探訪(7月)、学園祭(10月)、社会見学(11月)、全体講座などが計画されています。
開講式では、佐藤学長が今年入学した12人の新入生を氏名点呼したあと、総長の三澤仁教育長が日常の生活に触れながら「いよいよ大学生活が始まります。246人の皆さんが最後までサークル活動など、講師の先生の指導のもと、けがもなく、事故もなく、病気をせず、明るく楽しく勉強してくださることを心からお願いします」などとあいさつし、大震災でふるさとに来ていることがとても幸せということで「ふるさと」を歌って学生たちを激励しました。
続いて、来賓の工藤副市長、長崎克彦市議会副議長が祝辞を述べ、このうち、工藤副市長が「老年代は山登りに似ている。登れば登るほど息切れがしますが、視野はますます広くなっていきます。皆様も山登りの途中であります。少しずつでもいいので毎日の学びを積み重ねていくことで視野が広がっていくものと確信しています。高鷹大学での出会いと学びを受けることで卒業時にはきっと周りの景色が違って見えてくることでしょう。ぜひ、ここで学んだことを地域での活動、次世代を担う子どもたちのために生かしていただきたい」などと市長のメーセージを伝えました。
この後、各クラブの講師が紹介され、新入生を代表して吉田美穂子さん(鷹巣中岱)が、「日本の大揺れの時に、高鷹大学という恵まれた学習機関で学べることのありがたさを感じ、身の引き締まる思いがします。今日から高鷹大学の学生として『明るく楽しい生涯を』と言う気持をモットーに学習を続けていきたい。私はクラブ活動で長年の願いであった俳句を学べることをとてもうれしく思っています。講師の先生や先輩の皆さんのお力、ご指導をいただきながら元気で学びたい」と心構えを述べました。
開校式終了後、藤里町宝昌寺住職の新川泰道さんが講師をつとめ、「"地域のつながり"を考える−東日本大震災の被災地で学んだこと−」と題して、第1回の記念講座が行われました。新川さんは東日本大震災の被災地で災害救援活動に参加した状況を写真などで説明し、学生たちは新川さんの体験などを熱心に聴講していました。