2011年05月25日
コンテンツ番号3875
今年開校した秋田北鷹高校で防災訓練
(2011.5.25)
「県民防災の日」に合わせ、今年4月に開校した県立秋田北鷹高校(佐藤英樹校長、生徒数793人)では5月25日(水)、有事に備え防災訓練が行なわれました。
秋田県は、昭和58年5月26日に発生した「日本海中部地震」を風化させないために、毎年5月26日を「県民防災の日」、また 5月20日から26日までの1週間を「県民防災意識高揚強調週間」に定め、この期間中に訓練を行うよう働きかけています。
この日行われた防災訓練は、北秋田市、北秋田市消防本部、秋田北鷹高校が合同で実施したもので、大規模地震が発生した場合を想定し、教育施設における速やかな初動及び、消防機関による迅速確実な救助救急活動の技術向上、市による災害対策初動機能の充実を図ることを目的に行われました。
訓練は、午前11時50分、秋田県北部を震源とする震度6弱の直下型地震が発生し、北秋田市全体に被害があり、特に鷹巣地区で被害が多く、同地区の秋田北鷹高校では、1階の機械室から出火し、逃げ遅れた人が数名いるとの想定で実施されました。
同高校では、出火を発見した教員が初期消火を開始し119番通報。地震の揺れが収まってから教員、生徒は校内放送の指示に従い体育館に避難を開始しました。119番通報を受けた消防本部は、ポンプ車、救急車、はしご車を出場させ、消火活動や逃げ遅れた要救助者を校内や校舎屋上から救出。市役所では、地震発生と同時に災害対策本部を設置し、消防本部から火災と逃げ遅れの通報を受け、職員を現地に派遣し情報収集に当たり、対策本部へ連絡する訓練など、地震発生時における対応マニュアルに沿った訓練が行われました。
訓練後、同校の体育館では生徒や教職員を前に、市消防本部の高橋進予防課長が「地震の時は、逃げ道を確保するために戸や窓をを開けます。これは、地震により建物がゆがみ戸や窓が開かなくなる場合があるため。逆に火災の時は、延焼防止のため戸や窓を閉めて避難します。また、地震が発生時は、最初にガスの火を止めると言われていますが、LPガスのメーターは震度5以上になると自動でガスの供給が止まる仕組みなので、慌ててガスの火を消す必要はなく、まずは自分の身の確保を優先する」などと災害発生時の対応を述べ、「今日の訓練のように、災害時にも人数確認や逃げ遅れ人の把握など、冷静に対応していただきたい」などと指導講話をしました。
続いて、伊藤金一教頭は「様々な想定外の事を私たちの知識に入れ、繰り返し訓練し定着させることで、今まで想定外だったことを、想定内として持つことができる。そうすればパニックに陥ることの無く、冷静に対応できる部分が増えてくる。今日は、大規模で実践的に訓練を行い、貴重な体験だったと思います。皆さんにとって、今日の訓練を、自分の身を守る、家族の身を守る、友だちの身を守るきっかけになればと思います」などと生徒に話しました。
地震や火災など、災害はいつ起きるかわかりません。災害が起きたときは、あわてずに情報を正しく確認、伝達し、地域のみなさんと一緒になって行動することが大切です。そのためにも、日頃の備えや避難場所を確認しておきましょう。