2011年05月29日
コンテンツ番号3871
出水期を前に水防工法習得
(2011.5.29)
北秋田市水防訓練が5月29日(日)、米代川右岸鷹巣橋下流の河川敷で行われ、市の消防団員や関係者が有事に備え水防工法を実践しました。
この訓練は、出水期における初期の防災活動及び水防機関の士気の高揚と水防技術の向上、水防体制の強化を図り、地域住民に対する水防の重要性についての認識を高めることを目的に、毎年実施されているものです。
この日は、北秋田市消防団(北林榮団長)の各分団(27分団)から5名の135人が参加して、シート張工法、積み土のう工法、月の輪工法の3工法に取り組みました。
開会式で、津谷市長は「いよいよ台風や梅雨時になり洪水などの様々の災害を考えていかなければならない。日頃の訓練が大切で、この意義を十分に感じ取っていただき、訓練が成功裏に終わることをご祈念します」などとあいさつ。
北林団長は「消防団一人一人が的確に、迅速に対応できるよう知識や技術を身につけていただきたい。消防団は常に危機感を忘れず、今日の訓練を通じて住民の安心と人命、財産を守ることをお願いしたい」などと訓示しました。
この後、参加した団員は消防署員の指導により各工法についてそれぞれ、土のうの積み方など作業手順の講習を受けました。 講習後、小塚毅総務部長の号令のもと、実施訓練がはじまり、団員らは、それぞれ習得した工法について、きびきびとした態度で作業に取り組みました。
訓練終了後、杉渕敬輝・北秋田市消防長が「当市に災害として前田地区の大きな水害の記憶がまだ新しいところで、みなさんから緊張感が伝わる訓練であったと思います。近年の水害は、局所的に狭い場所で大きな災害が発生する状況があり、心配されます。団員の皆さんには身近な状況の把握に努められ、どの工法を使うか十分に連携した指揮の中で活動が行われるよう日頃の訓練に尽力して下さい。今日の訓練は日頃の訓練が積み重ねられている状況がうかがえました」などと講評しました。
- シート張り工は、堤防の川側斜面の漏水面に合成繊維のシートを張り、漏水を抑えます。昔はむしろや土俵を使用していたが、最近では入手が困難なため合成繊維のシートを使用しています。
- 積み土のう工は、越水防止として表肩が欠け込んでも差支えないように川表肩から0.50m〜1.00mくらい引きさげて所要の高さに土俵を積みあげるものです。
- 月の輪工法は出水中に、堤防の居住地側斜面に漏水により水が吹き出した場合に、土のうを積んで水を溜め、その水圧で堤防からの漏水を抑える工法です。