2011年03月02日
コンテンツ番号3827
最後の卒業生が思い出胸に学び舎に別れ
県立鷹巣高校(星野滋校長、生徒数332人)の卒業式が3月2日、同校体育館行われ、116人が思い出と誇りを胸に刻み、新たな一歩を踏み出しました。
同校は昭和2年に開校した旧制高等実科女学校、鷹巣高等女学校などを経て、昭和42年に設立。平成19年には創立40周年を迎えました。4月には、鷹巣農林高校、米内沢高校、合川高校とともに、秋田北鷹高校に統合されることになっています。
式典では、国歌斉唱のあと卒業証書の授与が行われ、普通科3クラスの代表がそれぞれ星野校長から卒業証書を受け取りました。
星野校長は「皆さんは、この一年最後の年を意識して学校生活を送ってきた。最後の卒業生として様々な部活動や学校行事をリードし、大きな成果を上げて学校や地域を盛り上げてくれた。鷹巣高校として有終の美を飾ることができましたことを感謝しています。皆さんに望むことは、夢の実現に向けてあきらめずに努力し続けてほしいということ。継続することは楽なことではありませんが、しっかりとした目標を持っていれば苦しさも軽減できるもの。特に心に留めてほしいことは、頑張っていれば必ず誰かが応援してくれることです。物事に対して、真剣に取り組んでいる姿勢には、人の心を動かすパワーがあります。懸命に努力する姿を見ると人は応援しなくてはならないと思うものです。そして、応援したり支えてくれたりする人に感謝する心も忘れないでください。また、逆に皆さんが頑張っている友人をしっかりと応援できる優しさをもった人間に成長してくれることを望みます。必ず夢が実現する保証はありませんが、なにかに没頭したときには、一つの答えがでます。誰にも負けない知識や技術なのか、とんでもない集中力なのか、継続する力なのかわかりませんが、一つのことに熱くなれる人は強く、運命を変えることもできると思います。お互いに頑張っていきましょう。卒業生の皆さんの限りない発展と益々の健康をお祈りします」と式辞を述べました。
来賓の津谷市長は「皆さんは、昭和42年の開校以来40年を超える鷹巣高校の長い歴史と輝かしい伝統を締めくくる最後の卒業生となる。この大きな節目に卒業できる巡り合わせを誇りとし、今後それぞれの大きな可能性に向かってまい進されることをご祈念いたします。国内の経済は厳しい状況が続いておりますが、こうした現状を打ち破り、新たな時代を築き上げる大きな原動力となるのは、若い皆さんがもつ、柔軟な思考力や熱意溢れる行動力です。失敗を恐れず自らが信じる道を力強く歩まれ、将来の夢を着実に実現されますことをお祈りいたします」などと祝辞を述べました。
在校生送辞では、2年生の佐藤純子さんが、先輩たちとともに活動した体育祭や学校祭、部活動など一緒に取り組んだ思い出を語り、「どの行事でも、先輩方の取り組みは、圧倒的でそのパワーで大きな感動を与えてくれました。先輩たちから学んだ、一生懸命努力することの素晴らしさや仲間を信じることの大切さを忘れずに、その誇りと伝統を秋田北鷹高校に受け継ぎ、更なる研鑽と努力をすることを誓います。卒業後は幾多の困難に遭遇することもあるかもしれません。そんなときこそ、鷹巣高校で培われた明朗、自立の精神が支えとなり、いかなることも乗り越えられると確信しています」などとエールを送りました。
最後に、卒業生代表の三浦雄大(たけひろ)さんが答辞で「在校生の皆さんには、来年度から新たな環境でスタートすることとなりますが、互いに理解し支え合い4校の伝統を調和させて、地域に愛される素晴らしい学校を作り上げてほしい。私たちも、これから出会う人たちを大切にして、自分の目標を成し遂げて、素晴らしい社会づくりに貢献できる人物になりたいと思います。高校生活では、周囲の支えがあって、自分が存在できることを学んだことは大きな財産です。親身なって相談にのり、ときには真剣に叱り、私たちをここまで導き支えていただいた先生方ありがとうございました。いつも身近な存在として、支えてくれた家族の皆さん、私たちを18年間育てていただきありがとうございます。これから私たちは、自分の道を一歩一歩歩んでいきます。あたたかく見守ってください」と後輩や恩師、家族に感謝と期待の言葉を送り、決意を表しました。
式典のあと、各教室では保護者も交えて最後のホームルームが行われ、担任の先生から卒業生一人ひとりに卒業証書が手渡されました。卒業生一人ひとりが卒業証書を手に壇上で、友人や恩師、家族に感謝のことばを述べるとともに、自らの目標や夢を語りました。このあと、恩師や在校生と最後の別れを惜しみ、3年間の思い出を胸にきざみ、学びやをあとにしました。
式典後、各教室で最後のホームルーム
(2011.3.2)