2011年01月09日
コンテンツ番号3746
内陸線を運転できたらいいなぁ
小学生による秋田内陸縦貫鉄道に関する意見交換会が1月9日、阿仁山村開発センターで開かれ、秋田市から参加した小学生5人と内陸線の関係者が意見を交わしました。
この意見交換会は、北秋田地域振興局が企画したもので、小学生の柔軟な発想を今後の内陸線運営や乗車促進に活かそうと開かれました。
交換会に参加したのは、いずれも秋田市の小学生で、八木利文さん(牛島小6年)、佐藤智史さん(同)、長谷山萌さん(同)、佐藤美優さん(同)、塚田楓菜さん(浜田小6年)の5人とその保護者。内陸線の関係者として、秋田内陸縦貫鉄道の若杉清一社長、北秋田市から佐藤唯直副市長と中嶋正内陸活性化本部室長、北秋田地域振興局から辻高志総務企画部長の計14人。
参加した小学生らはこの日、午前7時30分に秋田駅に集合し、奥羽本線で鷹ノ巣駅まで移動。鷹巣駅から内陸線へ乗車し阿仁合駅に到着。内陸線車両基地の見学や阿仁河川公園でかんじき体験、異人館伝承館の見学を経て意見交換会に臨みました。
はじめに、若杉社長が「皆さんは鉄道会社から言えば大事なお客様です。今日はそのお客様から直接お話を聞ける良い機会で大変ありがたく思っています。斬新で楽しいおもしろいアイディアをいただければと思います。その中から1つでも2つでも取り入れられるよう意見を交わしたい」などと歓迎のあいさつ。
続いて、子どもたちの自己紹介と、今日ここまでの感想を発表。佐藤美優さんは「秋田市と違って雪が深くて驚きました。車両基地で内陸線の運転席に座ってちょっとした操作をしたことや、外でかんじき体験をしたのがおもしろかった」などと発表しました。
意見交換会では、「内陸線を使ってこんなことができたらいいな」、「こんな列車があったらいいな」、「大人になったら内陸線を使ってこんな旅行をしたい」などと、あらかじめ視点を決めて考えを発表しました。
- 八木利文さんは「ガイドが着いた駅についての豆知識や周辺情報を照会する」、「大人になったら内陸線で角館まで行き角館のお祭りを楽しみたい」。
- 佐藤智史さんは「○○レンジャーや○○ライダーとか、内陸線とコラボレーションしてはどうか」、「大人になったら内陸線の駅を全部写真に納めたい」。
- 長谷山萌さんは「内陸線をエコな列車にしたらどうか」、「大人になったら内陸線で観光名所めぐりをしてみたい」。
- 佐藤美優さんは「エコな列車があったらいい」「内陸線を使って学校にかよえたらいいな」、「大人になったら観光名所めぐりをしてみたい」。
- 塚田楓菜さんは「車内で宝さがし」、「ポイントラリー」、「内陸線を運転できたらいいかも」、「大人になったら各見所をのんびりと全部まわりたい」。
などと、それぞれアイディアを提案しました。
若杉社長は「内陸線は、橋とトンネルが多い。ある鉄道では、トンネルの暗さを利用して車内にプラネタリウムを映し出したりしている。内陸線には秋田で1番長いトンネルがありますが、ある人のアイディアでは、そのトンネルに絵を1コマずつ描いて、走っている車内から見ると絵が動いているように見えるというものもありました」などと紹介しました。
意見交換会の終わりに、主催者で北秋田地域振興局の辻総務企画部長が「皆さんから頂いたアイディアやご意見を踏まえ、内陸線を良くしていくためにがんばりたいと思います。ありがとうございました」とお礼を述べました。
最後に、佐藤副市長が「皆さんから寄せられた夢のある話やご提言は、ぜひできることは、会社と協議した上で実行していきたい。内陸線は地域の交通手段で、通勤、通学だけでなくて、買い物や通院に必要なものですが、沿線住民の人口は減少傾向にあります。私たちは内陸線を残すためにどうしたらいいかということで、観光スタッフやおもしろい企画を打ち出して、お客様に来て乗ってもらわなければならないと思っています。ぜひ皆さんも今日体験した事をお友達に話しながら、内陸線のおもしろさを伝えてください。保護者の皆さんにも内陸線の魅力を広げていただきますようお願いします。ありがとうございました」とお礼を述べました。
このあと小学生は、阿仁合駅から内陸線に乗車し角館駅まで行き、秋田新幹線で帰路につきました。
(2011.1.9)