2012年12月01日
コンテンツ番号2377
活かそう!郷土の味力
(2012.12.1)
北秋田市チョこボラ・プロジェクト「ふるさとの未来・再考!」フォーラムが12月1日(土)、市交流センターで開かれ、地域の食を通して、内陸線と地域課題解決への新たな可能性を探りました。
チョこボラとは、「ちょっと公民館でボランティア」を略したもので、地域のみなさんが持っている知恵や経験などを地域に還元し、お互いがより豊かな人間性を育み、元気な地域づくりを目指すことを目的に行われるもので、フォーラムはその一環。今回のテーマは「活かそう郷土の味力(みりょく)」。高校生による「郷土の食」の研究、および大学生の「内陸線」の研究成果を地域への情報発信し、元気な地域づくりを目指すと共に、地域の食を通して内陸線と地域課題解決への新たな可能性を探ろうと開かれ、市民ら約150人が参加しました。
はじめに工藤正則教育次長が「身近な問題である食に焦点をあて、ふるさとにとって大切な内陸線をどう生かしていくかを皆さんと一緒に考えていきたい。また、北鷹高校の家庭クラブと大館高校家庭クラブの皆さんには研究の成果を特別に発表していただくことになりました。若い方々のアイデアは、目を見張るものがたくさんあります。若さを前面に出して、北秋田市を引っ張っていただきたいと思います。本日のフォーラムが、会場の皆さんと共に一体となった活発なものになるよう期待します」などと主催者を代表してあいさつをしました。
続いて、笹村和雄秋田大学地域創生課長が「北秋田分校を設立以来、大学の持っている教育資源、研究資源、学生の持っている力を導入していこうという動きが段々と強まってきた。濱田分校長を中心に、積極的に地域に関わっていこうという視点をもっている。そういった視点から、今日のフォーラム「ふるさとの未来・再考」に協力していきたいと考えている。本日のフォーラムが実り多いものになるよう期待しています」などとあいさつしました。
フォーラムでは、はじめに「内陸線この一年〜現状報告と展望」をテーマにシンポジウムが行われました。
秋田大学北秋田分校の濱田純分校長をコーディネーターに、秋田内陸縦貫鉄道株式会社酒井一郎代表取締役社長、秋田大学環境応用化学科3年の伊藤晴樹さん、秋田活性化本部の佐藤廣道交通政策官、株式会社フィデア総合研究所秋田本部の後藤正彦主席研究員、くまのたいら企画の大穂耕一郎代表、秋田内陸縦貫鉄道株式会社総務企画部事業課長の松橋重智さんらがパネリストを務めました。
このうち酒井社長は、観光路線を強化するためには観光客の目線でみることが必要だとして、蝶ネクタイを着用し観光客をもてなしていることや鷹巣駅舎のトイレを改修したことなどを報告しました。また、秋田大学の伊藤さんは、秋田北鷹高校のテスト期間中に運行している机付き列車「スタディトレイン」に関わるアンケート調査をまとめ、「『スタディトレイン』は、秋田北鷹高校生にとって学習意欲の向上に大きく寄与している。内陸線利用に対する意識向上も見られ、生徒自身が地元とどのようにかかわっていけばいいか意識的に構築されてきている。内陸線の利用者だけではなく、秋田北鷹高校生と全体で内陸線のことを考えるようになってきている」などと発表。また、大穂さんは『天然あゆ弁当』や『ぶなかのか弁当』など、地元の食材にこだわった駅弁の発売や内陸線のDVD、車内広告などの取り組みなどを紹介しました。
また、秋田北鷹高校家庭クラブ1年の高屋夏希さんが「発見!古くて新しい北秋田の味プロジェクトVOL.1〜バターの香りに包まれて」、大館高校家庭クラブ2年の佐々木和泉さんが「大館高校から発信!〜かまぶくで伝える郷土の味〜」と題して、これまで取り組んできた研究成果を発表。秋田内陸縦貫鉄道株式会社総務企画部事業課長の松橋重智さんは「秋田内陸線食の開発『馬肉シチュー』について」と題して事例発表を行いました。
シンポジウムにつづいて、秋田北鷹高校家庭クラブが作った、しょうゆ・ずんだ・レーズンバター餅や、大館高校家庭クラブが作った「かまぶく」、秋田内陸線の「馬肉シチュー」の試食と販売が行われ盛況となりました。