2012年11月21日
コンテンツ番号3724
高血圧管理と運動の大切さ学ぶ
(2012.11.21)
秋田大学北秋田分校主催の公開講演会「メディカル・サイエンスカフェ・ネクスト」が、11月21日(水)、秋田北鷹高校大講堂で開かれました。
メディカル・サイエンスカフェ・ネクストは、 同大学が、市民らへ最新の医学研究の成果を分かりやすく解説するもの。これまで医学系研究科の事業として計15回行ってきましたが、今回は新たな試みとして、教育文化学部の先生と連携して開催。市民と秋田北鷹高校生徒ら合わせて約200人が聴講しました。
今回のテーマは「健康長寿社会のために〜あなどれない高血圧:高血圧管理と運動〜。秋田大学医学部附属病院循環器内科・呼吸器内科の小坂俊光講師が「生活習慣の修正による高血圧管理」、秋田大学教育文化学部スポーツ・健康教育講座の裕治教授が「健康長寿と運動」をテーマに話題提供しました。
小坂教授は、アメリカのルーズベルト大統領が、1945年のヤルタ会談の数日後に亡くなったことなどを紹介し、「亡くなった時の血圧は、上が300ミリ、下が190ミリと言われている。驚くことは数字ではなくて、これだけ上がっても、何も症状がない。血圧をあなどれないことは、まったく症状がないうちに亡くなってしまうこと。頭が痛いとかめまいがするとか全くない。高血圧症はほとんど症状がないままに、ひそかに血管をむしばみ、脳卒中や心筋梗塞などの血管病を引き起こすため『サイレント・キラー:静かなる殺し屋』と呼ばれている病気」と解説しました。また、高血圧には根本的な治療はなかなかないが、生活習慣を改善する原因の治療として、特に運動の大切さを説明。「血圧は運動をするだけで下がるが、運動をやめると1カ月で戻ってしまうので、続けることが大事。ウオーキング、自転車、ジョギングなどの有酸素運動がいいといわれている」などど語りました。
参加者は、講師の話にうなづいたり、時折メモをとったりしながら真剣な表情で聞き入っていました。