2012年09月02日
コンテンツ番号2245
大規模地震に備えて連携を
(2012.9.2)
平成24年度秋田県消防協会大館北秋田支部総合防災訓練が9月2日(日)、合川地区で開かれ、消防団員や市民ら約350人が参加し、消火活動や人命救助などの訓練が本番さながらに行われました。
同訓練は、北秋田市防災訓練計画に基づき、大規模地震による災害等の発生を想定し、各防災関係機関の緊密な連携、協力のもとに実践的な総合訓練を行い、市民と防災関係機関が一体となって連絡、協調体制を確立し、迅速・的確な応急活動を実施するとともに、広く市民に防災思想の普及・啓発を図ることを目的として実施したものです。
この日の訓練は、9時30分、秋田県内陸北部を震源とするマグニチュード6.9の地震が発生し、北秋田市では最大震度6強を記録。市内各地で家屋の崩壊、ライフラインが寸断し、ほぼ全域で停電。市は直ちに北秋田市災害対策本部を設置し、災害情報の収集を行うと共に、火災や人命救助に対応することを想定し行われました。
9時30分に災害発生が確認され、市長を統監とする災害対策本部を設置。各総合窓口センターに対する情報提供並びに被害調査開始を指示。また、合川窓口センターには、現地災害対策本部を設置し、本番さながらの訓練が始まりました。
合川駅前地区では、住民が参加したバケツリレーによる初期消火訓練や水幕ホースによる火災防御訓練が、下杉地区では、住民が各世帯を巡回し情報の伝達をすると共に、老人や歩行困難者をリヤカーや車椅子、簡易担架等を使用して避難誘導する自主防災訓練も行われました。
水難救助訓練は、阿仁川でボートに乗っていた男性1名が、ボートから転落し中洲に取り残され救助が必要と想定。救命索発射銃を使用し、要救助者へヘルメット及び救命道具を渡し、その後ブリッジ線にて救出しました。
また、日赤奉仕団の炊き出し訓練や応援協定を結んでいる事業所からの緊急援助物資受入訓練、消火器による消火訓練、自主防災教室など有事に備えた多彩な訓練が繰り広げられました。
閉会式で、統監を務めた津谷市長は「本番さながらの実践訓練を実施したが、皆様が訓練に真剣に取り組む姿、地元消防団、上小阿仁消防団の連携のとれた活動を拝見し、大変心強く思った。この訓練が有事の際、確実に役立つものと信じている。よく、自助共助公助といわれていますが、自らの命、自らの財産は自分達で守る、お互いに自治会の皆様も助け合うという姿勢、それに行政がてだすけするという姿勢を貫いていきたい」などとあいさつ。
長岐順一消防長は「今回の訓練は、地域の防災力を高めることを目的に実施した。東日本大震災級の災害が北秋田市で発生した場合、市、防災機関だけでは初動時にはとても手が回らない。一人ひとりが、自分の身は自分で守っていただき、その後、地域の皆さんと手を取り合いながら地域の災害をいくらでも軽減していただきたきたい」などと訓練の講評をしました。