2012年09月24日
コンテンツ番号2186
古銭収集と研究の集大成
(2012.9.24)
菅原直登さん(住吉町)が、これまでの古銭収集と研究の成果をまとめた、還暦記念泉譜「銅山通寶」を自費出版し、9月24日(月)市役所を訪れ、市に寄贈しました。
菅原さんは30年ほど前から古銭の収集を始めるとともに、秋田貨幣研究会等で研鑽を積んでおり、今年、満60歳を迎える記念に出版しようと準備を進めてきました。 冊子は、江戸時代の秋田に関する貨幣と「寛永通宝銭」が中心。阿仁鉱山と二ツ井の加護山製錬所の関係や加護山製錬所に関連する貨幣を解説するとともに、これまで収集してきた江戸時代の「寛永通宝銭」のなかから、研究したものや価値のあるものを選び写真や拓本を使用して紹介しています。
菅原さんは、「古銭家として考えていたのは、60歳になったら、今まで生きてきた証として、形にして読んでもらおうと思っていた。途中で、阿仁の資料を得る機会があったので、地元の物だという意識が生まれ、地元の人にも知ってもらえればという気持ちが加わった。今後も、寛永銭と地元の阿仁銅山に関連するものについては、まだまだわからないところがあるので、引き続き、追求できればと思います」と述べました。 津谷市長は「我々の近いところに精製されたり鋳造されたりするところが昔あったということで、阿仁の銅山でとれた銅のなかから、含まれている銀を加護山で精製して藩内で流通する貨幣に変わっていったという歴史を知ることができる貴重な資料で大変ありがたい」と述べました。
冊子はA4版、100ページ。編集と印刷、製本の和綴りを含めて菅原さんの手作り。200部作成し、100部は古銭の研究仲間へ配布し、残りは興味のある方にお譲りする予定。古銭に関しては、10年前の50歳の時に「知命記念泉譜『寛永通寶拓本集』」を出版しており、今回が2回目。また、平成22年に「天下の急用―倉田松濤筆跡―」、平成24年には「群馬之図―倉田松濤筆跡―其の弐」を自費出版されています。