2012年08月07日
コンテンツ番号2170
地域住民が一丸となって作り上げるト
(2012.8.7)
第26回森吉山麓たなばた火まつりが8月7日(火)、阿仁前田河川公園を会場に開催されました。会場には大勢の見物客が詰め掛け、郷土芸能やダンス、絵灯篭、花火などたくさんのイベントを楽しみました。
この行事は、前田地区で集落単位で行われていた七夕行事を一堂に集め、地区の活性化と伝統芸能継承を目的に一大イベントととして盛り上げようと始まったものです。
開催にあたっては、前田地区のボランティア組織「森吉山麓村おこし会(池田文明会長)」が中心となり、子ども会、婦人会、青年団、老人クラブなどに運営の一翼を任せて運営しています。地域住民一人ひとりが、役割分担、協力しながら、手作りイベントを定着させることにより、希薄になりつつある世代間の交流の促進を図るとともに、愛郷意識、地域連帯感の醸成を促進することを目的に行っています。
午後4時30分から始まったイベントは2部構成。第1部「たなばたまつり」は、前田小学校児童のロック・ソーランを皮切りに、前田保育園児のお遊戯、森吉ダンスキッズ、根森田七福神踊り、たなばた踊り、県無形民俗文化財に指定されている阿仁前田獅子踊りなど地域住民が踊りや伝統芸能を披露されました。日が沈み、あたりが夕闇に包まれた午後7時には、祖先の供養と豊作や家内安全など、各地区で地域の願いを込めて作られた8基の絵灯篭が行列となり、会場内をお囃子に合わせて練り歩きました。
午後7時50分からは、第2部の「たなばた火まつり」がスタート。始めに火まつりセレモニーで池田実行委員長は「この火まつりが、長引く景気低迷のなか、本日26回を向かえることが出来ましたのも、地域の皆様や市、関係各位のご協力があってこそと感謝に堪えません。例年1か月前から各地区の青年団が中心となり準備を進めていますが、年々人数不足で困難となっており、青年団OBや老人クラブなどの協力もいただき、地域総参加で皆さんをお迎えしています。本日は手作りの幻想的な火をごゆっくりとご覧いただきたい」などと来場者を歓迎しました。
続いて、虻川広見副市長は「この火まつりも26回目を迎え、地元の行事として定着しています。これもひとえに実行委員会のご尽力によるものと感激しています。最近、少子高齢化により伝統行事を地域で守っていくのが困難といわれておりますが、この前田地区では、例年変わらぬ熱い思いでまつりを展開して頂いている。今後もこのまつりが50回、100回と回数を重ね、この先も皆さんに守られ、発展していくことを祈念しています。この後の打ち上げ花火では、大きな音が森吉山に鳴り響き、夜空には光いっぱいの華が彩ります。今日がご来場の皆さんの良い夏の想い出になりますことをご祈念しています」などと来賓を代表してあいさつを述べました。
セレモニー終了後に盆木に火が灯され、幻想火まつりがスタート。対岸の河川敷には、森吉山の形をかたどった炎のラインや「がんばろう東北」「森吉山火まつり」「七夕供養」「絆」などの火文字が浮かび上がり、阿仁川の川面が赤く照らし出されました。この後、火祭太鼓の迫力ある演奏で会場を盛り上がるなか、割物やスターマインなどの花火が次々に打ち上げられたほか、大館能代空港を離陸、着陸する飛行機や阿仁川を泳ぐ鮎などを炎と仕掛花火で演出し、観客を喜ばせました。フィナーレでは、阿仁川の両岸をまたぐ、全長145・4m(森吉山の標高の10分の1)もの大ナイアガラと超特大スターマインが華やかに火まつりを締めくくりました。