2012年08月13日
コンテンツ番号2159
伝統芸能で先祖を供養
(2012.8.13)
お盆の8月13日(月)、市内各地区でお盆行事として駒踊りや獅子舞などが披露され、地区住民や帰省客などが伝統芸能を楽しみました。
このうち、合川地区の李岱では、李岱駒踊り会(梅田勝男会長)による郷土芸能「李岱駒踊り」が地区内6カ所で披露されました。
李岱駒踊りは、起源が今から約300年以上前に遡ると言われ、戦国時代の騎馬武者の戦いを表現し、秋田藩主佐竹義宣公の秋田転封の時に踊られたのが始まりとされており、能代の道地(能代市道地地区)の古老より踊りを習得したものと言われています。
当初は男性のみの「若勢団」による奉納踊りとして続けられていましたが、戦後一時休み、その後青年会に受け継がれ、現在は親子会の参加を得ながら李岱駒踊り会が保存伝承を行っています。
午後6時から始まった合川中学校通りでは、子どもから大人まで40人ほどが奴踊りと駒踊りを披露し、集まった住民や帰省客などから大きな拍手を浴びていました。
森吉地区浦田では、浦田若勢会(藤本健弘会長)による郷土芸能「浦田獅子踊り」が地区内3カ所で披露されました。
浦田獅子踊りは、関ヶ原の戦いに敗れた佐竹義宣公が、水戸から秋田への国替えの途中、君主の慰労と家臣の式紅葉を併せて演じられた道中芸が発端と言われています。
参勤交代を模した行列に始まり『獅子』、『駒』、『奴』、『棒使い』の4種の踊りで構成されており、獅子踊りは3匹の獅子の愛情のもつれを。駒踊りは6頭の駒が戦場で敵と渡り合っている姿を表現したものと言われています。また、奴踊りは大名行列の踊りを模したもので、白扇を持ち笛と太鼓のはやしに合わせて踊り、現在は7つの踊りで構成されています。
この日、最初の演技が行われた源昌寺境内には、小雨が降るあいにくの天気でしたが、多くの地域の住民や帰省客が集まり、躍動感ある3匹の獅子踊りや勇壮な駒踊りなどが次々と披露されると、見物客からは大きな拍手が送られました。
毎年、踊りの最後には獅子納めの儀式が行われ、そのあとは翌年まで獅子踊りのまねごとをすることも禁じられます。
森吉地区阿仁前田では、阿仁前田獅子踊保存会(庄司精晴会長)による阿仁前田獅子踊りが披露されました。
獅子踊りが阿仁前田集落に伝えられたのは、徳川時代の中期と言われ、行列、獅子、駒踊り、棒使い、万才、神楽のそれぞれを総称して獅子踊りと言われています。
この日は、小雨が降るあいにくの天候となりましたが、八幡森の庄司家前と観光案内所四季美館の2箇所で行われました。
獅子踊りは、参勤交代の形式をまねた行列から始まり、行列の踊り手たちから威勢の良いかけ声があげられ、「獅子踊り」が披露されました。
踊りは行方不明になった雌獅子を大獅子と中獅子が探し求める様子や見つけた時の喜びを表現し、会場せましと踊る3匹の獅子に大きな拍手が送られました。
その後、手に扇などをもって踊る「奴踊り」、岡崎合戦の様子を表現した勇壮な「駒踊り」などが披露され、会場に集まった地区住民や帰省客などが郷土芸能に見入っていました。
このほか、お盆期間の行事は13日に、前山(鷹巣地区)で奴踊り、川井(合川地区)で駒踊り、本城(森吉地区)、荒瀬(阿仁地区)で獅子踊りなどの郷土芸能が披露されたほか、14日は今泉・坊沢(鷹巣地区)、比立内(阿仁地区)で駒踊り・獅子踊りが披露される予定です。また、合川地区では観光イベントとして「合川まと火・合川ふるさとまつり」が開催されるほか、阿仁根子では国指定民俗芸能「根子番楽」も公開されます。鷹巣銀座通りでは14日に市民盆踊り大会が開催されます。16日は阿仁河川公園で「阿仁の花火と灯籠流し」が行われます。