2012年08月29日
コンテンツ番号1853
「いのちとこころの講演会」
(2012.8.29)
北秋田市自殺防止講演会「いのちとこころの講演会」が、8月29日(水)、交流センターで開かれ 市民など約130人が参加しました。
開会にあたり工藤信夫副市長が「日本では、一年間に3万人以上の方が自殺で尊い命を失っている。市としても、国や県と共に、一人でも自殺する方が減るように、地域自殺対策緊急強化事業として鋭意取り組んでいるが、残念ながら秋田県の自殺率が16年連続でワースト1となっており、当市での自殺者も平成22年度が13人、23年度が10人となっている。東日本大震災により、人と人とのつながり、絆の大切さがとりあげられている。絆が自殺を思いとどまるキーワードと位置づけ、当市の自殺予防対策として命を守る事業を推進していきたい。その一環として今年度は、心の健康づくり対策を推進し、啓発活動に取り組んで行きたいと考えているので、ぜひ、市民の方の参加をお願いしたい」などとあいさつ。
第1部の基調講演では、NPO法人自殺対策支援センター「ライフリンク」代表の清水康之さんが、「私を突き動かすもの〜ライフリンクのあゆみ」と題して講演。 清水さんは1972年生まれの元NHKのディレクター。2001年に、自死遺児たちを一年がかりで取材して放送。その後も遺児や自殺で亡くなった人の遺書、自殺対策等について取材を続けるものの、「推進役」のいない日本の自殺対策に限界を感じて2004年に退社。その後NPO法人ライフリンクを立ち上げました。講演で清水さんは、自殺対策に関わる経緯やNPO法人ライフリンクの活動を紹介しながら「自殺と言われているものの多くは、実はもう生きられない、死なざるをえない、追い込まれた末の死。自ら死を選択しているのではなく、選択せざるを得ない状況に追い込まれている。自殺対策の本質は、どれだけ追い詰められた状況にあっても、そこから生きる道を選べるように支援すること。」と力説しました。
第2部では、「心をとりこぼさない地域社会へ」〜生きる支援を考える〜をテーマに、ライフリンク代表の清水康之さんと宝昌寺(藤里町)住職の新川泰道さんが対談しました。
参加者は、講師の話にうなずいたりメモをとったりしながら真剣な表情で聞き入っていました。