2012年07月05日
コンテンツ番号1835
男女共同参画の視点で災害へ備えよう
(2012.7.5)
第1回大阿仁地区防災勉強会が7月5日(木)、比立内環境改善センターで開かれ、市民ら約80人が参加し講師による講演会で防災について理解を深めました。
この勉強会は、災害による被害を軽減するための備えを充実させる必要から、弱者となりがちな女性や子ども、高齢者への対策について地域住民自ら課題を出し合いながら、男女共同参画の視点で実践的な取り組みを行い災害へ備えることを目的に、秋田県北部男女共同参画センターの「平成24年度地域を変える男女共同参画実践力アップ事業」の中の「地域で防災チェック&アクション事業」を活用し、大阿仁地区自治連合会と市が主催したものです。
はじめに、津谷市長が「大震災に限らずこの地域もそうですが、最近、気象状況が変わって大雨や水害などで気の抜けない日々が続いています。市では、もう一度防災計画を見直そうと力を入れ、地域の方々には自主防災組織を作っていただきながら防災活動に取り組んでもらうよう協力をお願いしているところです。災害時は自分の事は自分で守り、地域の方々のために協力できることは協力し、行政の足りない部分はしっかり自分たちで補うという意識を高めていかなくてはならないと思います。男女に関係なく、自分たちの地域、自分たちの命はしっかり協力して守っていこうという意識が、お互いに芽生えるような勉強会であってほしい」などとあいさつ。
続いて、大阿仁地区自治連合会の松橋悦治会長が「地域に高齢者が多い中で、いざ災害があった場合に我々はいったいどんな手立てができるだろうかと考えると、従来からの隣組の関係で災害に備えていくことが一番妥当な考え方だと思いますが、今はその意識が薄れつつあるという意識の中で、各自治会が計画を持って自治会の体制を整えていく時期に来たのではないかと思います。この勉強会は今日のほか8月と9月の3回に渡って行う予定です。今日は貴重な話を聞きながら、我々の今後の活動に活かせるような勉強会にしていただければありがたい」などと述べました。
講演会では、秋田県立大学木材高度加工研究所の渡辺千明准教授が「みんなですすめる地域の防災」と題して講演。
渡辺准教授は、女性自治会長がいる能代市上町自治会の防災への取り組みや、秋田市茨島自治会の取り組みなどを紹介しながら、「何でも行政にお願いするのではなくて、自分たちではここまでできるから、ここから先はやってもらえないだろうか、という賢い提案をしていただきたい。何でもお願いしますではもうできない時代なので、自分たちでも用意をしなくてはいけない。お互い相応に負担をしながら地域の防災力を高めるのが重要。また、東日本大震災の被災地では、防災訓練をしていても亡くなった方はたくさんいます。そうしたところは大変残念だけれども、訓練というものが形骸化していたものと思われます。何のために訓練するのか、そのためにはどう訓練したらよいか自分たちで考え知恵を出し合い、足りないところは行政や専門家に相談して良いものを作っていくというのが重要」などと考えを述べ、参加者は熱心に聞き入っていました。
講演のあと、市の担当者から市の災害備蓄品の紹介や状況、救急及び緊急時に迅速に支援を行えるための救急医療情報キットの説明が行われました。
大阿仁地区防災勉強会は、8月上旬に2回目、9月下旬に3回目の計3回予定されており、毎回テーマを変えて開かれる予定です。
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生活課地域推進班 電話0186−62−6628