2020年01月27日
コンテンツ番号2956
ひきこもりの方へ対話的支援を
若者の生きる支援研修会が、1月27日(月)に文化会館で行われ、市内外から約400人が参加し、若者のひきこもり支援について理解を深めました。
この講演会は、自殺対策に関する県内9つの民間団体で組織し、自殺予防対策を行っている秋田・こころのネットワーク(小坂和子会長)と北秋田市の共催によるもの。精神科医で筑波大学医学医療系社会精神保健学教授の斎藤環(たまき)氏を講師に招き開催しました。
はじめに、主催者を代表して秋田・こころのネットワークの小坂会長が「斎藤先生の話を聞きたいとの願いが叶い、この日を迎えることができた。今日は皆さんと一緒に自分ができることを探し、若者を含め、みんなが暮らしやすく生きやすい社会とするために勉強してもらいたい」などとあいさつを述べました。
続いて、津谷市長が「正しくひきこもりの概念をとらえ、身近な地域でともに暮らすわれわれが寄り添う姿勢を大切にし、このような研修会を通して少しづつ社会とのつながりを回復する支援を各種制度と連動させていくことが居場所づくりや生きる支援となっていくと考える。あらゆる方が孤立することなく、安心して過ごしていける地域づくりのために一層のご理解とご協力をお願いする」などとあいさつを述べました。
講演では、斎藤氏が「ひきこもりの対話的な支援」と題し、ひきこもりの特徴や支援について解説しました。斎藤氏は「ひきこもりの方が社会参加を果たす場合、ほぼ例外なく共通していることは、家族以外の第三者との関わりがあること。ひきこもりのことを批判したり責めたりしない第三者がか関わりを持ってくれれば、ひきこもりから抜け出す大きなきっかけになる」などとポイントを述べました。
また、ひきこもりの方への家族の基本的心構えとして「本人が安心してひきこもれる関係を作り、相手に対して肯定的な態度で対話することが重要」などと説きました。
このあと、斎藤氏とNPO法人KOUの大屋みはる氏が「ひきこもりの支援からみる今後~こんな時、どう考えたらいいの?~」と題し対談が行われたほか、斎藤氏が来場者からの質疑に応じるなど、ひきこもりへの支援について理解を深めました。