2020年02月07日
コンテンツ番号1816
有事に備え水防工法を実践
(2012.6.3)
北秋田市水防訓練が6月3日(日)、米代川鷹巣橋下流の河川敷で行われ、市の消防団員や関係者が有事に備え、水防工法を実践しました。
この訓練は、出水期における初期の防災活動及び水防機関の士気の高揚と水防技術の向上、水防体制の強化を図り、地域住民に対する水防の重要性についての認識を高めることを目的に、毎年実施されているものです。
この日は、北秋田市消防団(北林榮団長)の各分団(27分団)か103人が参加して、木流し工法、シート張り工法、釜段工法の3工法に取り組みました。
開会式で、訓練本部長である津谷市長が「近年、局地的な集中豪雨が発生し、水防団の皆さんには大変なご尽力とご協力をいただいています。天災は忘れた頃にやってくると言われますが、最近は災害が次から次へとやってくる状況です。いつなんどき発生するか分らない災害に対応するためにも、この水防訓練を通して、技術の向上とお互いの意思疎通を図り、これからの活動に役立ててほしい」などとあいさつしました。
続いて、北林団長が「有事の出動では、悪天候の中で迅速な対応が求められます。今日の訓練では安全確認を第一に、体制の強化と水意識の高揚を図っていただきたい。これからも市民の安全を守り、その期待に応えられるようお願いしたい」などと訓示しました。
この後、参加した団員は消防署員の指導により各工法についてそれぞれ、土のうの積み方など作業手順の講習を受けました。 講習後には実施訓練が行われ、実施部長である小塚毅総務部長の号令のもと、団員らはそれぞれ習得した工法を、きびきびとした動作で作業し、完成させました。
各班長から総指揮者へ、更に総指揮者から実施部長へと工法実施終了が報告され、訓練本部長はじめ訓練組織構成員が工法視察を行い、それぞれの訓練の成果を確認しました。
訓練終了後、高橋進・北秋田市消防次長が「今日の皆さんの訓練を見させていただき、事故もなくスムーズに作業されていたことを確認した。実際の現場では各分団長が指揮をとることになりますが、全体的な流れを見て任務分担をしなければ、スムーズに作業をすることはできません。焦ることなく、全体的な流れをみながら安全を第一にして、今日の訓練のようなスムーズな作業をお願いしたい」などと講評しました。
木流し工
樹木の枝に重り土のうをつけた状態で、川側斜面に投入し、その抵抗力により堤防表面の河川流速を低減させ、深堀(洗掘)の進行を抑える工法です。
シート張り工
合成繊維シートに骨組み材や重し土のうを取り付けた状態で河川へ投入し、川側斜面を直接保護する深掘れ(洗掘)防止工法です。
釜段工法
漏水箇所周辺に、土のうを円形に積み上げ、水深を保つことにより、川側との水位差を小さくし漏水量の増加を抑え、堤防内部の土砂流出による決壊を防止する工法です。