2020年02月07日
コンテンツ番号1813
大きな安心のもと地域の発展を
(2012.6.9)
米代川・阿仁川災害復旧助成事業の事業完了に伴い、6月9日(土)前田地区の阿仁川河川敷で竣工式が行われ、国や県、市、用地提供者、工事関係者等が参加し、無事に事業が完了したことを祝いました。
平成19年9月17日に発生した豪雨災害では、阿仁川流域で総雨量250ミリを超え、死者1名、行方不明者1名、避難勧告発令約13000人、床上浸水230戸、農地浸水1528ヘクタール、更には河川の越水により4ヶ所で堤防が破堤、23カ所で決壊するなど、甚大な被害を受けました。
その復旧に当たるため、米代川・阿仁川災害復旧助成事業が、平成19年度から開始。災害復旧工事のみでは十分な効果が期待できないとの判断から、災害復旧事業費に改良復旧事業費に加えた改良工事として事業が進められました。阿仁川災害復旧助成事業は、全体事業費104億円で五味堀地区から増沢地区までの延長28キロメートルにわたり、増沢木戸石工区、米内沢工区、浦田大渕工区、阿仁前田工区、五味堀工区の5工区において、堤防を築いたり、河道の拡幅工事が行われ、平成23年度で工事がすべて完了しています。
この日、行われた竣工式は秋田県・北秋田市・能代市・国土交通省能代河川国道事務所の主催で行われ、主催者あいさつとして、佐竹敬久・秋田県知事、津谷市長、斉藤滋宣・能代市長がそれぞれあいさつを述べました。はじめに佐竹知事が「平成19年の豪雨災害では、秋田県や岩手県を中心に約4万人に避難指示・避難勧告が出るなど生活に多大な影響が生じました。このような激甚な災害が発生し、通常の災害復旧だけで効果が期待できないことから、抜本的な事業に歩調を合わせ着手し、また事業の実施にあったては多くの方々から先祖伝来の貴重な土地を提供いただくなどのご協力を得て、このほど竣工しました。事業の完成により治水安全度が増し、地域の安全安心の生活はもちろん、農業をはじめ各産業の安定生産にも寄与することとなり、地域の発展に向けた大きな1歩になると考えている。沿川地域のますますの発展を祈念している」などとあいさつ。
続いて津谷市長が「去る平成19年9月17日から18日にかけ、阿仁川流域全域では総雨量250ミリメートルを超える記録的な豪雨に見舞われ、本日の竣工式会場となっている阿仁前田地区を中心に、市民生活に多大な影響を与える激甚な被害となりました。発災当初より、たくさんのボランティアをはじめ、全国の皆様からの多大な励ましや支援のもと、復旧復興への後押しを頂きましたことに、改めて感謝申し上げます。 このような中で激甚災害の指定を受け、事業費104億円となるこの大事業が、地域の皆様の大きな期待とご理解、ご協力をいただきながら順調に進められ、無事竣工を迎えることができました。これもひとえに、関係各位のご尽力、さらには先祖より受け継いでこられた大切な土地をご提供くださいました地権者の皆様のご協力の賜物であり、敬意と感謝を申し上げます。近年、過去に例のない記録的な豪雨が全国各地で頻発し、河川の氾濫など甚大な被害をもたらしている状況であり、当市としましても、日本一安全で安心なまちを目指して危機管理体制の強化を図っているところです。この度の事業の完成により、今後この阿仁川流域は、本年3月に竣工した森吉山ダムとともに、治水強化と流域環境の保全が図られ、洪水から地域住民の人命と生活が守られるという大きな安心のもとに、より一層発展させながら、未来を担う子ども達に安全安心な地域を引き継いでいきたい」などとあいさつを述べました。
この後、斉藤滋宣・能代市長があいさつを述べたほか、来賓を代表して、川口博・衆議院議員と金田勝年衆議院議員があいさつしました。
最後のセレモニーでは、県の指定無形民俗文化財にも指定されている阿仁前田獅子踊りが披露されたほか、主催者や来賓、地元前田小学校の代表児童により、くす玉が開披されると参加者や式典を観に来ていた多くの地域住民の方々から大きな拍手が起き、関係者や地域住民全員で事業の竣工を喜びました。