2012年06月12日
コンテンツ番号1789
ツキノワグマ全6頭の受け入れが可能
(2012.6.12)
津谷市長の定例記者会見が6月12日(火)、市役所で開かれ、6月定例議会に上程する条例案や補正予算案の概要、秋田八幡平クマ牧場の熊受入れなどについて説明しました。
主な会見の要旨は次のとおりです。
市議会6月定例会について
平成24年北秋田市議会6月定例会を6月19日に招集することにしました。 今定例会には、条例案4件、予算案11件、単行議案3件の計18件の提案と2件についての報告を行うことにしています。 条例案では、主なものとして、浦田保育園を来年4月1日付けで廃止する「北秋田市へき地保育所条例を廃止する条例の制定について」を提案しています。 また予算案では、一般会計の既定の予算に3億9,021万8千円を追加し、総額を199億5,641万7千円としています。 なお、歳入予算において、この度秋田銀行からの申し出があり、北秋中央病院跡地の一部売却の協議が整い、その売却に伴う財産収入861万1千円も計上しています。
また、歳出の主なものは、
- ソーラー式LED街路灯を、避難施設を中心とした44ヶ所に設置する「再生可能エネルギー等導入事業」として4,310万6千円
- 今冬の豪雪や4月の暴風で被害を受けた農業者に対する復旧助成や農業夢プラン実現事業などを合わせた「農業振興事業」として3,929万8千円
- バター餅を商標登録することで、市のブランドとして守り育てていく「市特産品商標登録事業」として8万円
- 市の公用車として初めて電気自動車を購入する「電気自動車購入事業」として323万3千円
- 空き家の実態を調査し、現状を把握する空き家対策事業や食料等の災害備蓄品や特設公衆電話機などの整備を行う防災備蓄品等整備事業、そして自主防災事業の活動や機材購入に要する経費の一部を市単独にて助成する自主防災組織育成支援事業などをあわせた「防災対策事業」として1,202万7千円
などを計上しています。
秋田八幡平クマ牧場の熊の受け入れについて
秋田八幡平クマ牧場が飼養しているクマについては、秋田県からの受け入れ要請に基づき、阿仁熊牧場の現状を踏まえながら検討を行ったところ、ツキノワグマについては全6頭の受入れが可能であると判断しました。また、ヒグマについては、現在21頭を飼養しているようですが、当阿仁熊牧場でも現在1頭を飼養していますので、そのヒグマとの関係や受入れスペースなどの問題もありますので、引き続き検討して行きたいと考えており、その旨を県へ伝え、今後具体的協議に入りたいと考えています。
旧秋田県立営農大学校留学30周年記念訪問団について
7月30日から8月1日までの3日間にかけて、旧秋田県立営農大学校留学生同窓会の会員とその家族などの皆さんが当市を訪問することとなりました。本年は、同営農大学校の留学事業開始から30周年の記念すべき年にあたり、今後の末永い交流を目指し、北秋田市合川日中友好交流協会のご協力を得ながら企画されたものです。訪問団は、留学生同窓会会長である胡凱さんをはじめ34名となる予定で、歓迎レセプションをはじめ、県庁への表敬訪問や学生や市民との交流事業も予定しているところです。一昨年の7月に、私も中国での秋田県立営農大学校留学生同窓会中国全国大会にご招待を頂き、たくさんの元留学生の方々と友好を深めてきましたが、この度は元留学生の皆さんはもとより、その子どもたちも15名が訪問予定です。これまで長らく育んできた友好交流を次世代につなげていくための第一歩として、今後は人的交流のみならず、経済活動や観光分野を含めたあらゆる交流を行っていくためのきっかけにしていきたいと考えています。
東日本大震災被災地のがれきの受け入れについて
前回の記者会見で申し上げましたように、岩手県のがれきに含まれる放射線量はこちらとほぼ変わらないレベルのものであると確認し、現在受け入れを前提にスケジュールを検討しているところです。今後、地域住民や議会に対するよりきめ細やかな説明や対策を行う必要があると考えられ、それには概ね5か月ほどの期間が必要となると見込まれることから、最終的な判断を年内中には行えるように進めていきたいと考えています。
その他
北秋田市バター餅製造に係る衛生管理講習会の実施について
ご案内のとおり、現在バター餅が当市のみならず近隣地域の産直販売店などでも爆発的な人気となっており、それとともに新たに製造販売される方々も増えてきました。 市としては、衛生管理の徹底と他の地域との差別化を図ることを目的に、6月14日に市内の事業者や個人で製造販売している方のみならず、今後予定されている方々にお集まりいただき、北秋田保健所や秋田県総合食品研究センターの指導のもと、「北秋田市バター餅製造に係る衛生管理講習会」を開催することとなりました。今後は、協会などの組織化を提案しながら、「北秋田市のバター餅」としての商標登録の取得を行うことで、品質の向上及びブランド化を図りながら、当市の特産品としての地位を確立し、売り込みを後押ししていきたいと考えています。
秋田内陸線を中心とした森吉山周辺の観光PRについて
秋田内陸縦貫鉄道については、4者合意に基づく経営改善計画の最終年度となっており、今が正に正念場を迎えています。 先般行われた秋田内陸地域公共交通連携協議会においても「みんなで目指せプラス6万人」事業と題して様々なイベントを計画していますし、秋田県によるご協力のもとで、沿線の3か所において田んぼアートの田植えも行われ、これから色づく田んぼが見せる車窓からの景色がとても楽しみであります。また、6月1日には森吉山阿仁スキー場のゴンドラの夏期運行と太平湖の遊覧船運行もスタートし、夏は深緑と高山植物を、秋は山一面の紅葉と、山紫水明の大自然の織りなす様々な景色を満喫することができます。内陸線、ゴンドラ、遊覧船そして大館能代空港の飛行機と、当市にはたくさんの「のりもの」がありますので、ぜひとも市民はもちろん県内外の皆様にもどんどん乗っていただき、それぞれの良さをご堪能していただけるように、今後もどんどんPRしていきたいと考えています。
山菜シーズンにおける注意喚起について
山菜シーズンを迎え、たくさんの入山者で賑わっていることと思います。しかしながら、残念なことに県内各地においても、遭難事件が数多く発生しています。 ぜひとも、山菜取りに出かけられる方々におかれましては、
- 1人ではいかない
- 家族に行先やメンバー、帰宅時間等を伝えておく。
- 携帯電話等の通信機器や笛などの音の出るものを携帯する。
- 食料や防寒衣を持つ。
- 入山時は仲間と声を掛け合う。
などに注意しながら、決して油断をせず、安全で楽しい山菜取りをしていただくようお願いします。
大館能代空港の航空貨物の増加促進について
現在、大館能代空港の航空貨物を取り扱っている日本通運株式会社青森航空支店では、大館市と北秋田市において当日の朝に集荷したものをその日のうちに東京23区内に配達できる「TYO当日便」と大館能代空港の夕方便で輸送したものを翌日の朝に築地・大田・横浜の各市場に配達できる「フライト生鮮便」の2つの事業を行っています。詳細は同社にご確認いただければと思いますが、個人・法人それぞれに気軽に利用できる内容ですので、ぜひともご利用いただき、航空貨物の利用促進を図っていきたいと考えています。
主な質疑応答
ツキノワグマ全6頭受け入れ可能と判断した経緯と理由。
これまで阿仁クマ牧場ではツキノワグマを飼っているノウハウもあるし、市の獣医師とも相談しスペースからいっても引き受けは大丈夫だろうということで、秋田八幡平クマ牧場のツキノワグマ全6頭を受け入れ可能と判断した。
県に意向を伝えるのはいつ頃か。
いままで意思表示はしていなかったが、今日記者会見で正式に発表した。県には今週中には伝える予定。
ヒグマに関してはどう考えているのか。
ヒグマは体も大きいし、八幡平にいるヒグマは性別や混血など具体的に分からないこともあり、阿仁クマ牧場の環境やスペース的な問題もあるので、県と協議していきたい。
受け入れに向けて施設の改装や飼育員の増員は考えているのか。
現有施設で受け入れ可能と判断したもの。
オープンに向けて阿仁クマ牧場は万全の管理体制と言っていたが、改めて施設の管理体制には自信を持っているか。
阿仁クマ牧場は、北秋田市の観光の目玉のひとつですし、観光客の皆さんが安心して見学に来られるように体制を取っているので大丈夫。
10年位前に動物保護団体から、阿仁クマ牧場は100頭位いて頭数が多すぎる、半分くらいにしてほしいという意見が出ている。10年前からは段階的に減ってきている状況だが、今回増えると、また保護団体からクレームがくるのでは。
毎年3〜4頭の小熊が生まれ、その小熊が成獣になれば増えていくわけですので、生ませないということも考えていかなくてはならない。旧阿仁町の時に100頭いたことは、動物保護団体から言わせれば非常に環境が劣悪であった。熊の遊ぶスペースが必要だったと思う。今の状況の中で阿仁クマ牧場で引き受けできるのはツキノワグマ6頭。それに、仮にヒグマを受け入れとなればスペースの問題など充分加味していかなくてはならない。
阿仁クマ牧場にいるヒグマの種類はエゾヒグマか。ヒグマの受け入れについて検討するということだが、いつ頃判断するのか。
老齢化しているが種類はエゾヒグマ。ヒグマの受け入れに関しては、できるだけ早めに結論を出したい。
受け入れを行う理由として、同じ県内であるとか、支援の気持ちがあるということなのか。
動物愛護団体や県に対しては、同じクマ牧場を持っている市としては協力しなければいけないなという気持ち。
がれき受け入れについて、今後受け入れを前提にスケジュールを検討するということだが、どんなスケジュールか。
大仙市や秋田市の先例を参考にしながらいくと、地域住民の理解が一番必要ですので、説明会や意見交換会、試験焼却、手続き等に要する時間を逆算すると、受け入れ可能かを判断するまでに5カ月後ということになる。
議会に話すのはいつ頃になるのか。
住民説明会や意見交換会を行う際にも、議会には同時並行で話しをしていき、仮に試験焼却を行うことになるとすれば、試験焼却前に住民説明会様子などを含めて、更に議会に話しをしていかなくてはならないと思っている。