2012年06月14日
コンテンツ番号1794
信頼維持のため衛生管理の徹底を
北秋田市バター餅製造に係る衛生管理講習会が6月14 日(木)、森吉コミュニティセンターで行われ、市内の事業所や個人など60人が参加し、衛生管理などについて学習しました。
これまで各家庭で食されたり、直売所で販売されていたバター餅が、新聞やテレビ番組で紹介されたことにより、遠方からも買い求める方も急増しており、顧客の信頼を維持・蓄積するため、衛生管理の徹底を目的に開催されました。
はじめに津谷市長が「バター餅はこれまで、県内にも流通していない、ごく限られた地域で食されていたものですが、BM-1ランプリやテレビを始めマスコミに取り上げられたことから、現在は爆発的な人気となっています。そうした中、北秋田市だけではなく県内各地でバター餅が製造され始めており、味のばらつきや衛生管理の問題について心配される声が聞こえてきます。今日は北秋田保健所と秋田県総合食品研究センターの協力を得て、講習会を開催することができました。今後も 市の特産品 であるバター餅を、美味しく安全安心な商品として売り込んでいくためにも、今日の講習会を有意義なものにしていただきたい。また、この バター餅を地域ブランド とするための第1弾として、商標登録を考えています。市内製造業者の皆さんが、統一した商標を使用することによって、更なる商品技術の安定化を図り、将来的には地域団体商標登録を目指し、バター餅を製造されている皆さんで組織化もできればと考えている。このバター餅を今だけで終わらせることなく、多くの方々に喜んでもらえるよう市としてもバックアップしていきたい」などと主催者のあいさつを述べました。
この後の講習会では、北秋田保健所の永須昭夫・副主幹が、食中毒の原因となる細菌やウイルスに対する特徴や予防方法、食中毒を起こさないための工程別衛生管理や保存方法、商品化した際の食品表示などについて説明。最後に永須・副主幹は「現在、バター餅はたいへんなブームとなっていますが、万が一事故が起きてしまえば、製造者のみでなくバター餅という商品にもマイナスなイメージを与える。市の特産品にもなっているバター餅ですので、特別な思いで取り扱っていただきたい」と述べました。
続いて、秋田県総合食品研究センターの橋徹・主任研究員と佐々木玲・研究員が、もち米と餅の基礎知識として、もち米の成分や栄養、各都道府県で作られている品種やその特性について説明。講習の中で橋・主任研究員は「もち米にもたくさんの品種があり、それぞれ餅になってからの硬化性などに違いがある。いろいろ試してバター餅に合うもち米を発見し、さらに美味しいものを作っていただきたい」などと述べました。
この後、市商工観光課から『商標登録』と『バター餅製造者の組織化』について説明されました。商標登録は「(仮称)きたあきたバター餅」という商標を登録し、他の地域の無関係な業者との差別化を図るとともに、統一した商標を使用することにより商品の知名度アップを図るもの。また、『バター餅製造者の組織化』は将来的に目指す、地域団体商標に必要な「法人格をもっていること」という要件をクリアすることと、商標登録した「(仮称)きたあきたバター餅」を使用するにあたり、組織した中である程度の定義を設け、安全安心を維持し、一つの粗悪な品により、バター餅のイメージを壊されることが無いようにすることを目的として提案されました。最後の意見交換では、参加者から「バター餅の販売はもう始まっている。時間が掛かれば、この商標・組織化という話に賛同する人はいなくなる。ぜひ早急に進めてほしい」などの要望が出されました。