2012年01月28日
コンテンツ番号1598
JA鷹巣町(佐藤清孝代表理事組合長)が主催する第6回山の芋料理コンクールが2月28日(火)、中央公民館で開かれ、工夫を凝らした様々な山の芋料理が出品されました。
山の芋はゴツゴツしたげんこつの形をしている「つくねいも」の一種。一般的に販売されている「長芋」より粘り気がとても強く、鍋にしても崩れにくいのが特徴です。県内では主に大館、鷹巣、田沢湖などで生産されています。秋田県がブランド認証登録作物としているほか、JA鷹巣町でもキュウリととともに最重点野菜と位置付け、生産拡大を推奨している作物です。
コンクールは、地域農産物である山の芋のおいしさや魅力を市民に理解してもらい、家庭の食卓への普及や学校給食での活用など地産地消、食育活動推進につなげるとともに生産拡大を図ることを目的として開催されたものです。
コンクールには、JA組合員のほか料理自慢の市民らが参加。料理部門には13品、加工部門には22品が出品され、会場の中央公民館ホールには、盛り付けにも配慮した彩り豊かな料理が各テーブルに並べられました。
審査委員長を務めた秋田県北秋田地域振興局の渡辺兵衛農林部長ほか、鷹巣町消費者の会の山野内キミ子会長、我が家食堂の柏木昌晃氏など11人の審査員が「見ばえ」、「食味」、「アイデア」、「素材の有効性」の4項目を基準に審査を行い、料理、加工の2部門で最優秀賞、優秀賞、努力賞を選んだほか、全体の中から2品にアイデア賞と特別賞を贈りました。
料理部門最優秀賞を受賞した佐藤絹子さん(沢口)の作品「げんこつ定食」は、ととろ飯、洋風コロッケ、山の芋と鮭の和え物、山の芋あんかけ、イモだんご汁、山の芋三種漬の6品を定食にしたもの。山の芋を生のまま調理するとろろや和え物、揚げるコロッケ、煮る汁物や煮物、そして漬物と、調理方法で異なる山の芋の食感や味を一度に味わうことができます。
また、加工部門最優秀賞を受賞した藤島恵さん(坊沢)の作品「山の芋いっパイ生ケーキ!〜どこから食べても山の芋づくし〜」は、角切りやおろした山の芋を使ったパウンドケーキに、山の芋のムースを乗せ、更にイチゴを潰して煮詰めたジュレを乗せ、最後に焼いたパイを飾ったデザート。山の芋の粘りを生かした生ムース仕立てのケーキです。
このほか、料理ではステーキやオムレツ、お吸い物、加工部門では燻製やいも餅、寒天など工夫を凝らした作品の数々に、審査員も点数をつけるのに苦労していた様子でした。
審査結果の講評では、副審査委員長を務めた秋田県北秋田地域振興局農林部農業振興普及課の佐藤篤子専門員が、「出品された皆さんは、山の芋のねばっこさや滑らかさ、ふわふわ感など山の芋の特性を活かして、料理部門や加工部門にチャレンジされたと思います。出品されたどの作品もアイディアがあり、盛り付けも工夫され、仕上がりも良く審査員は苦労されたと思います。作品の味を見ると、周りの食材や味付けに負けて、山の芋単品だけの味わいの料理もありました。例えば、山の芋を牛乳と一緒に煮て、コクを出してから調理するなどしたら良いかもしれません。秋から春にかけて山の芋のシーズンですので、更に山の芋料理を研究して、消費拡大、地域振興に一役買っていただきたい」などと講評しました。
各賞の受賞者は次のとおりです。
料理部門
- 最優秀賞 「げんこつ定食」 佐藤絹子さん(沢口)
- 優秀賞 「やまの芋ステーキGBS仕立て」 佐藤孝子さん(沢口)
- 努力賞 「山の芋蒲鉾風」 伊島まき子さん(合川李岱)
加工部門
- 最優秀賞 「山の芋いっパイ生ケーキ!〜どこから食べても山の芋づくし〜」 藤島恵さん(坊沢)
- 優秀賞 「スーパー山の芋寒天&こはぜ」 高橋ミヲ子さん(綴子)
- 努力賞 「”ほっ”と餅」 佐藤利子さん(七日市)
両部門共通
- アイデア賞 「芋畑からの贈り物」 河田愛子さん(平成町)
- 特別賞 「山の芋の燻製」 長岐冨美子さん(七日市)