2012年01月06日
コンテンツ番号1581
平成23年度北秋田市教育センター(所長:三澤仁教育長)所員発表会が1月6日(金)、北秋田市文化会館で開かれ、市立小中学校の教員ら約300人が参加し、各学校での取り組みについて発表した効果的な指導法などを学びました。
教育センターは、北秋田市の教育に関する調査研究や教職員の研修により教育振興を図ることを目的とした組織。所員発表会は、各校での実践事例などを発表し合い、互いの教育活動に役立てようと実施されているものです。
開会行事では、三澤所長が「秋田県教育委員会では、問いを発する子どもたちの育成に力を入れています。色んな疑問を感じたら素直に自分の思いを発し、自分の考えをしっかりと主張することを、これからの子どもたちに力として身に着けさせる必要があると思うし、そのような子どもたちの姿を、私たちも追い求めていかなくてはならないと思う」と述べながら、東日本大震災のがれき受け入れゼロという報道について、疑問を投げかける市内小学生の作文が掲載された新聞記事を紹介し、「このように、自分の考えがしっかりと述べることができる北秋田市の子どもたちが、ひとりふたりと増えていくことを期待します」などとあいさつ。
また、来賓の虻川広見副市長は「一昨年、秋田大学と包括協定を結び、市としても北秋田分校を立ち上げ様々な協力した取り組みを行っています。昨年は、教務主任部会、研究主任部会においては、秋田大学の協力を得た研修を開催し、有意義な研修会が実行されたと聞いています。今後とも秋田大学北秋田分校を有効に利用していただき、皆様の研修のより良い機会にしていただきたい。そうした自らをレベルアップしようとする皆様の取り組みは、きっと北秋田市の子どもたちの可能性と意欲をますます広げてくれるものと思います」などと期待を寄せました。
所員発表では、鷹巣東小学校の児玉博一教諭、鷹巣南小学校の金谷優子教諭と佐藤範敦教諭、前田小学校の小武海正彦教諭が学習指導への取り組みなどについて発表しました。
このうち、鷹巣東小学校の児玉博一教諭は、「自ら気付き、主体的に取り組む児童を育成する学級会の工夫〜付箋紙を使ったワークショップ方式の話し合いを通じて〜」と題して発表。付箋紙を使ったワークショップ方式の話し合いを学級会に取り入れることで、発表の苦手な児童の参加を促すことや、一人で多くの意見を出すことができるため、今まで以上に多様な提案が出る効果などを紹介。また、児童が学級会を自己評価する振り返りカードでは、同方式の学級会を重ねるごとに自己評価の結果が高くなり、6回目の学級会では、「自分の意見や考えが発表できた」、「友達の考えを聞いて自分の考えが持てた」、「決まったことに納得できた」の項目では、5段階評価で平均4を超える高い評価をしたことも紹介しました。今後の課題として、多様な意見に折り合いを付け一つに集約していく手順の確立や、児童に集約する力をつけるための教師の関わりや手立てなどを上げていました。
このあと、教育講演会も行われ、秋田県総合教育センターの小野寺清名誉所長が「地域や保護者に信頼される学校と教師の在り方」と題して講演しました。