2013年11月22日
コンテンツ番号1488
いのちとこころの講演会
(2013.11.22)
平成25年度心の健康づくり講演会が、11月22日(金)、交流センターで開かれ、市民など約100人が参加し、命の大切さについて理解を深めました。
開会にあたり津谷市長が「日本では、毎年3万人以上の方が悩みを抱えながら自分で命を絶っており、秋田県内では近年自殺者数は減少していますが、連続10年以上にわたって、全国ワーストとなっているのは大変痛ましいこと。市としても一人でも自殺をする方がいなくなるように様々な自殺対策に取り組み続けているが、行政だけではなかなか困難な状況にあり、今後とも市民の皆さんのご支援をいただきながら取り組みを強化をしていかなければならないと感じている。本日参加された皆さん一人一人が命の大切さを確認し、それぞれの関わり合いの中で役立てていただきたい」などとあいさつ。
基調講演では、NPO法人自死遺族支援センター事務局長の南部節子さんが、「自死で家族を亡くした経験から伝えたいこと」と題して講演。南部さんは2004年に夫を自殺でなくし、その当時は理由もわからず、自責の念に駆られていました。しかし、自分のような思いをする人を一人でも減らし、自殺を社会問題として取り上げるべく、現在はNPO法人自死遺族支援センター事務局長として活動されています。講演で南部さんは、自身の経験を踏まえながら「最近は若い父親の自殺が多く、残された子どもたちには母親から真実が告げられていない。子どもたちも何かを感じているのに、聞くことはできない。なぜ告げることができないかは、今の日本は弱みを見せることのできない社会であるため。まだまだ自殺はタブー死されており、自殺で亡くなったと知られることが故人の名誉を傷つけるのではないかと嘘をつくが、今まで一生懸命生きてきたその人の証を自分の中から消さないで欲しい。人は悲しみとともに成長するのだから、どんな形であれ大切な人の死は必ずやってくるものであり、これを隠すことなく、語られる世の中になってほしい」と訴えました。
次に、「遺族支援〜私達にできること〜」をテーマに、秋田ふきのとう県民運動実行委員会会長の袴田俊英氏と南部節子さんによる対談が行われました。参加者は講師の話にメモをとったりしながら真剣な表情で聞き入っていました。