2013年10月10日
コンテンツ番号1452
ガイダンス施設の建設などを協議
(2013.10.10)
史跡伊勢堂岱遺跡整備検討委員会(委員長=小林達雄國學院大學名誉教授)が10月10日(金)、中央公民館で開かれ、同遺跡の環境整備計画について協議しました。
伊勢堂岱遺跡は、約4千年前の縄文時代後期前半の大規模な祭祀の場と考えられ、全国的にも例がない重要な遺跡として平成13年1月に国の史跡に指定されました。その後、平成21年に大湯環状列石とともにユネスコ世界文化遺産の暫定リストに登録され、現在北海道、青森県、岩手県の同様の遺跡とセットで「北海道北東北を中心とした縄文遺跡群」として世界遺産登録運動を展開しています。
整備検討委員会は、伊勢堂岱遺跡の環境整備と利活用の促進のため、考古学などの専門家の委員により設置されています。
検討委員会では、はじめに任期満了に伴い新たな委員へ委嘱状を交付した後、工藤信夫副市長が「伊勢堂岱遺跡の世界遺産登録に向けて、平成23年度から5カ年計画により、遺跡見学のための環境整備を進めています。世界遺産登録については、残念ながら平成27年の登録は延期になってしまいましたが、市としては現在進めている整備工事をしっかり完成させる猶予を与えられたと捉え、ユネスコへの推薦をいただけるような施設整備にしっかりと取り組みながら平成28年度のオープンを目指していきたい。さらによりよい環境として整備していくためにも、専門的な観点からの活発なご意見、ご指導を賜りたい」などとあいさつ。
続いて委員長、副委員長の選任が行われ、委員長に小林達雄國學院大學名誉教授、副委員長に冨樫泰時元秋田県立博物館長が選任されました。
小林委員長は「世界遺産登録に向けた重要な資産のひとつである環状列石は、縄文を代表する象徴的な記念物で高く評価されている。たまたま、今回は長崎の教会群に譲りましたが、副市長のあいさつにもありましたように良い機会として捉え、しっかりと整備内容をかためていきたい」などと述べました。
見学環境整備については、平成24年度には環状列石の保存処理と第一次盛土工事を実施。25年度は環状列石の保存処理とともに保護盛土と芝張り、園路や柵の設置、ガイダンス施設等実施設計を進めている。26年度と27年度にはガイダンス建設工事、駐車場等外構工事等を行い、28年度のオープンを目指しています。
検討委員会では、見学環境整備の進捗状況、ガイダンス施設の建設、環状列石の保存、保存管理計画、世界遺産登録推進事業について意見が交わされました。
史跡伊勢堂岱整備検討委員会(任期は27年3月31日まで)
役名 | 指名 | 役職 |
---|---|---|
委員長 | 小林 達雄 | 國學院大學名誉教授 |
副委員長 | 冨樫 泰時 | 元秋田県立博物館長 |
委員 | 熊谷 常正 | 盛岡大学教授 |
鈴木 三男 | 東北大学名誉教授 | |
沢田 正昭 | 国士舘大学アジア日本研究センター 客員研究員 | |
蒔田 明史 | 秋田県立大学教授 | |
金山 喜昭 | 法政大学教授 |