2013年08月14日
コンテンツ番号1310
ふるさとで夏の良き思い出を
(2013.8.14)
第42回合川まと火、第33回合川ふるさとまつりが8月14日(水)、合川橋付近と健康広場を会場に開催され、市民や帰省客らが「まと火」と「通り踊り」、「スペシャルステージ」などで行く夏の夜を楽しみました。
「ふるさとまつり」は、午後5時に地元のアマチュアバンドの演奏で始まり、続いて合川太鼓保存会の迫力ある呼太鼓と続き、婦人会と合川中学校女子生徒による華麗な踊り「通り踊り」が披露されました。
通り踊りの後に行われた開会セレモニーでは、実行委員会を代表して合川ふるさとまつりの金森勝三実行委員長が「このイベントも回数を重ね、合川の伝統文化として定着してきた。楽しいことがないと田舎に帰省する人は少なくなる。お盆の供養が出来て、楽しいイベントもたくさんあるということを親戚や知人にも広めてもらいたい。今日は、最後までこのお祭りを楽しんでください」などと歓迎のあいさつ。
続いて、来賓を代表して北秋田市総務部の小塚毅部長が「合川まと火は、宵闇にたいまつの灯りが幻想的に広がり、ふるさとの夏をしみじみと感じながら、鎮魂の思いと共にご先祖への感謝の思いを新たにしていただく大切な機会となっている。また、合川ふるさと祭りも、脈々と受け継がれている踊りや太鼓などの伝統芸能を楽しむことができる貴重な機会となっており、長きにわたり地域の伝統を大切に受け継がれている関係各位並びに地域の皆さまに敬意と感謝を申し上げる。今夜のこのひと時をご来場の皆さんが心ゆくまで楽しまれ、この夏の良き思い出となりますよう、ご祈念しています」などと祝辞を述べました。
この後、会場の健康広場では合川太鼓保存会のみなさんによる「合川太鼓」が披露されたほか、ゆかいな仮装で踊る「タント節」が観衆の笑いを誘い、スペシャルステージでは、ものまねタレントの”まっちゃま”さんが、松山千春さんのものまねを披露し、歌とトークで会場を盛り上げました。
一方、阿仁川堤防が会場となった「合川まと火」は、午後7時30分から合川橋を挟み堤防約1.5にわたる水平まと火、車まと火、「42回合川マトビ」の文字を浮かび上げる仕掛けまと火が、合川中学校男子生徒の手によって次々に灯されました。川面に写るまと火は幻想的な光景を一層引き立て、その光景を見物客らは写真を撮りながら楽しんでいました。
合川太鼓
平成元年6月、合川町で県連主催の和太鼓講習会が行われたのをきっかけに、同年8月の生涯学習講座の中で合川太鼓として発足しました。大曲太鼓道場、現在、秋田県太鼓連盟専務理事、鈴木孝喜氏の指導により、合川囃子を修得し、その後、合川太鼓保存会として住民とのふれあい、地域の活性化をめざして活動しています。
通り踊り
合川中学校の女子生徒、婦人会など約250人で踊る通り踊りは、大勢にもかかわらず息のピッタリとあった踊りです。合川ふるさと音頭、合川まとび音頭にあわせ、まと火をイメージした先が赤い棒を鮮やかに操ります。
タント節
タント節の由来は旧合川町の旧大野村、現在の東地区の辺りで月明かりの夜、若者達が藁打ち作業で歌った「わら打ち唄」が現在は酒席で歌われるようになったものです。1から10までの数え唄式のような語りで、本来ならば「イロハ口説き」といって非常に長いものです。このタント節は合川が発祥の地として言われており、後に縁があり仙北地方に伝えられたものとされています。そして、平成5年度から7年度にかけて行われた合川町商工会「中小企業活性化事業」実施の際に、伝統・伝承文化の掘り起こしとして、この「タント節」を取り上げたことをきっかけに、ふるさとまつりのイベントの1つとして披露されます。
合川まと火
「まと火」は古く奈良時代から行われていた記録があり、灯明(とうみょう)は煩悩(ぼんのう)の闇を照らす仏の知恵に例えられ、仏前にともすことは香をたいたり、花を献じたりするとともに功徳(くどく)のあるもので懺悔(ざんげ)、滅罪(めつざい)となるとされています。合川では、古くから下小阿仁地域を中心に、春彼岸の中日の伝統行事として、墓地に灯かりをともすとともに、山の尾根づたいや沢づたい、あるいは川原にたいまつを灯し先祖の霊を我が家に迎えてもてなし、供養とともに豊年満作、家内安全を祈ってきたと言われています。そして、このまと火を更に継承発展させ、人々がふるさとに帰省するお盆の14日夜に阿仁川堤防に 延々と灯かりをともし、先祖の供養と郷土愛を培う伝統行事として行っています。また、まと火に使うダンポは合川住民総参加のもとに合川地区内全世帯で1個ずつ作られ、中学生の協力を得て阿仁川堤防約1.5に設置され点火されます。