2013年06月02日
コンテンツ番号1253
有事に備え水防工法を実践
(2013.3.1)
北秋田市水防訓練が6月2日(日)、米代川鷹巣橋下流の河川敷で行われ、市の消防団員や関係者が有事に備え、水防工法を実践しました。
この訓練は、出水期における初期の防災活動及び水防機関の士気の高揚と水防技術の向上、水防体制の強化を図り、地域住民に対する水防の重要性についての認識を高めることを目的に、毎年実施されているものです。
この日は、北秋田市消防団(金田咲美団長)の各分団(27分団)から115人、市及び市消防本部から約25人が参加して、川倉工、シート張り工法、積み土嚢工の3工法に取り組みました。
開会式で、訓練本部長である津谷市長が「市民の安心・安全、生命と財産を守るための活動に敬意を表したい。降水期に入ると水害の発生が懸念されるため、異常気象に備え、いかなる時でも訓練の成果を発揮できるよう期待する」などとあいさつしました。
続いて、金田団長が「梅雨に入ると土砂災害や河川の氾濫の恐れがあるため、地域住民を守るためにも日々の訓練が必要。今日はしっかりと技術を学び、有事の際に発揮してもらいたい」などと訓示しました。
この後、参加した団員は消防署員の指導により各工法についてそれぞれ、土嚢の積み方など作業手順の講習を受けました。 講習後には実施訓練が行われ、実施部長である小塚毅総務部長の号令のもと、団員らはそれぞれ習得した工法を、きびきびとした動作で作業し、完成させました。
各班長から総指揮者へ、更に総指揮者から実施部長へと工法実施終了が報告され、訓練本部長はじめ訓練組織構成員が工法視察を行い、それぞれの訓練の成果を確認しました。
訓練終了後、高橋進・北秋田市消防次長が「今日は恵まれた天候での訓練でしたが、実際は雨などの条件が悪いなかでの実施になる。普段は慣れない縄の結び方を練習しておいて欲しい」などと講評しました。
川倉工
わく入れ広報の中のひとつで急流をゆるやかにし、堤防洗掘の拡大を防ぐ工法です。丸太をいかだのように組み、水中に固定することで水あたりを緩やかにし、堤防の決壊、崩壊を防止します。
シート張り工
合成繊維シートに骨組み材や重し土嚢を取り付けた状態で河川へ投入し、川側斜面を直接保護する深掘れ(洗掘)防止工法です。シート張り工法は、堤防のり面が欠け込んだ場合や、数か所より浸透し、吸い込み口は判然としない場合に行うもので、力竹をシートでくるみ、重し土嚢を数個結束し、留め杭につなぐものです。
積み土嚢工
堤防等の低い場所や洪水などで沈下した場所に土嚢を積むことで、水が堤防を越えてしまわないようにする工法です。水の力で崩れる恐れがあるので、土嚢を一段積むごとに合わせ目や土嚢との間に土を締め固め、安定させるために支え杭を打ちます。