2013年06月27日
コンテンツ番号1227
市指定文化財(無形民俗文化財)の指定
(2013.6.27)
北秋田市定例教育委員会では、5月28日に行われた市文化財保護審議会(照内捷二会長)より答申のあった「坊沢獅子踊り」「前山郷土芸能」の2件の文化財について、6月27日に市指定文化財に指定しました。
これで市の指定文化財は71件(うち無形民俗文化財は16件)です。また、北秋田市となってからの指定は平成22年7月の伊勢堂岱遺跡出土板状土偶(現在は県指定文化財)以来の指定となります。
坊沢獅子踊り
種別
無形民俗文化財(民俗芸能)
名称
坊沢獅子踊り
保存会
坊沢獅子踊り保存会(佐藤重光会長)
内容
奴踊り、獅子踊り、棒使い
起源
坊沢獅子踊りは、藩政時代の今から300年前、お盆になると村の若勢たちが集まり、「厄除け獅子」を主体に大名行列の姿を真似た奴踊りを演じたことが始まりと言われている。享保10年(1725年)に起きた通称「五義民」事件で犠牲になった5人の義民の霊を憐れみ慰めるために、その墓前でも演じるようになったようだ。
構成
奴踊り(ぶっ込み、廻り奴、あや奴、朝日山など)、獅子踊り、棒使い。囃子方は太鼓と笛が務める。 毎年8月14日午後2時に永安寺境内で最初の演技が行われる。奴踊り、続いて獅子踊り、最後に棒使いの順で披露される。踊りの日は神社に安置されている獅子頭を神職が取り出して、舞手ら一同で拝礼をしてから始める。踊りの順路は、永安寺(えいあんじ)から演じて神明社に至り、村内の数カ所で踊る。最後は五義民碑の前で締めくくる。 鷹巣地区の残る民俗芸能の中で、典型的な演目の構成を残す1つとして貴重な文化財である。
公開時期
現在は8月14日のみである。かつては13日から20日までの間、村内をはじめ周辺集落にも出て演じていた。
前山郷土芸能
種別
無形民俗文化財(民俗芸能)
名称
前山郷土芸能
保存会
前山郷土芸能保存会(小笠原忠夫会長)
内容
獅子踊り、奴踊り、雑魚釣り舞
起源
前山地区に伝わる郷土芸能は、元々は前山盆踊りと呼称されていた。江戸時代中頃(今から約250年前)、米代川の大洪水によって当時の集落が移転して新たな村づくりを始めたとき、先祖の供養や豊年満作、厄除けを祈願するため、村社・雷皇(らいこう)神社に奉納したのがその起源であると伝えられている。
構成
踊りの構成は佐竹氏転封の折の行列を真似たといわれる。大名行列として、露払い・棒使い・長刀・ 鳥が行列を組み、奴踊りにはブッ込み・花奴・あや奴・わきふみ奴・あやの七積り・水戸奴・カジ奴・トラコバカゲなどで構成されている。 かつては獅子踊りも存在したが、現在では伝承されていない。 鷹巣地区の民俗芸能は、獅子踊りと奴踊りが基本形であるが、この芸能には、釣りの好きな兄弟のしぐさをこっけいに演じる「雑魚(じゃこ)釣り舞」は、極めてユーモアある演目であり、貴重な文化財である。
公開時期
8月14日のみである。