2013年05月24日
コンテンツ番号7585
災害に備え、どんな時もしっかり情報を得て判断し、行動する
(2013.5.24)
昭和58年の日本海中部地震による津波で犠牲になった旧合川南小学校の児童13人の30回目慰霊祭が5月24日(金)、合川南小学校児童地震津波殉難の碑前で行われ、合川小学校(三浦栄一校長、児童数66人)の全校児童と教員らが犠牲者の冥福を祈りました。
30年前の昭和58年5月26日、合川南小学校の4年生20人と5年生25人、教員らは、遠足先の男鹿市加茂青砂の海岸で地震による津波にのまれ、4年生8人と5年生5人の13人が亡くなっています。同年11月同校裏の高台に「合川南小学校児童地震津波殉難の碑」が建立され、同校では毎年慰霊祭が行われてきました。
合川南小学校は児童数の減少などから平成24年3月に閉校し、同年4月から合川西小学校と統合して合川小学校として新たに開校しました。統合先の合川小学校では、合川南小学校の慰霊祭を引き継ぎ、命の尊さを学ぶとともに津波の犠牲者の冥福を祈る、合川小学校慰霊祭を行いました。
慰霊祭では、13本のロウソクとジュースが供えられた慰霊碑に向かい参加者全員で黙とうした後、三浦校長は「皆さんが通っていた合川南小学校は昨年合川小学校として生まれ変わりました。人数も増えて、高め合い、励まし合い、競い合う環境の中で、一人一人が自分のよさを発揮し、輝こうとがんばっています。でもその輝きは、かけがえのない命があって初めて放つことのできる輝きです。13人の皆さんが残した教訓は何よりも、たった一つの命を自分でしっかり守り、今を未来を輝いて生き続けることだと思っています。皆さんの尊い命は、合川小学校の子どもたちの生きていく道しるべとなって受け継がれています。遥かな未来に向かって子どもたちが光り輝けるよう、どうかこれからも子どもたちを見守ってください」などと慰霊の言葉を述べました。
続いて、児童を代表して6年の伊藤那穂さんが「今年もこの日が来ましたね。日本海中部地震で私たちの先輩13名が津波で亡くなってから30年が経ちました。一昨年の東日本大震災で大きな揺れと避難を経験し、テレビの映像で見た津波の様子は今でも目に焼き付き、先輩たちがどれだけこわい思いをしたのかがわかりました。私たちはみなさんの分まで勉強や運動を精一杯がんばり、みんなで協力し合いながら元気に毎日を過ごしていきます。これからも私たちのことを見守っていてください」と慰霊碑に向かい話しかけました。
この後、三浦校長、三澤仁教育長、6年の土農塚勇輝さん、1年の松岡夕葵さんが慰霊碑に献花し、また、5年の三浦史帆さん、3年の三浦優莉愛さんが慰霊の地蔵に献花しました。