2013年03月01日
コンテンツ番号7545
感謝の気持ちと決意を胸に第2期生が卒業
(2013.3.1)
県立秋田北鷹高等学校(佐藤英樹校長、生徒762人)の卒業証書授与式が3月1日(金)に行われ、卒業生267人がそれぞれの思い出を胸に学び舎を巣立ちました。
同校は、秋田県第5次高校整備総合計画(後期計画)のもと、市内の県立高校3校(鷹巣、鷹巣農林、米内沢)と市立高校1校(合川)の4校が統合して平成23年4月に誕生しました。校舎は、旧鷹巣農林高校敷地内に建てられ、学科は普通科6学級、農業科2学級で編成され、普通科は「特別進学コース」と「探求コース」、農業科は「生物資源科」と「緑地環境科」が設置されています。
式典では、はじめに卒業証書の授与が行われ、普通科6学級と生物資源科、緑地環境科の各代表が、佐藤校長から卒業証書を受け取りました。
佐藤校長は式辞で「皆さんは、鷹巣農林、鷹巣、米内沢、合川高校にそれぞれ入学し、卒業は秋田北鷹高校で迎えることになりました。各校が閉校する時は、地域の方々に見守られ、支えられて時を刻まれてきたことが大変惜しまれた。そういったことから皆さんは各校の輝かしい歴史と伝統を引き継ぐ最後の生徒として、四校の良き伝統をブレンドし、秋田北鷹に相応しい新しい未来を築き上げることが皆さんへの課題でした。楽しい事も辛い事も厳しいと思うこともあったことでしょう。しかし、そうした困難も立派に克服できた。そして、そこには家族や地域の方々などの支援があったことを忘れないでほしい。最後に部活動や生徒会でも素晴らしい実績を残してくれた卒業生の輝かしい門出に、はなむけの言葉を贈ります『成功への第一歩は何事もまず願うこと、そして高い志を持つこと』、ことを成すにあたっては強い願いを持ち、志を持って最後の最後までやり抜くことが大切。順風満帆の人生より挫折や逆境を経験し、それを乗り越え克復することが、その人にとっての財産となり、その人の魅力になる。これからも更なる成長を期待しています」などと述べました。
続いて、来賓を代表し、津谷市長と佐藤勝幸同校PTA会長があいさつ。このうち津谷市長は「高い志をもって鷹巣・鷹巣農林・米内沢・合川の四校それぞれに入学した皆さんは、お互いを支え合い理解し合いながら、県北一の大規模校となった秋田北鷹高校を、開校より二年にわたり立派に牽引し、何ものにも代えがたい思い出とともに、沢山の栄光を積み上げてこられました。北秋田市唯一の高校として地域から期待をもって注目されてきた北鷹高校は、皆さんの活躍により、その名を県内はもちろん東北や全国に轟かせるができました。市としましても大きな誇りであり、晴れがましい思いでしたし、文武にわたる様々な活動は、市民に活気と活力を生み出し、北秋田市活性化の一助となりました。皆さんが残した輝かしい足跡は、後輩たちの誇りや大きな目標となり、脈々と続いていく歴史と伝統の礎となっていくものと思います。これからは多くの情報があふれ、高速で変化し続けていく現代社会の中で、自らの明確な意志をもって判断と行動をしなければならない場面が数多く待ち受けています。どうか高くアンテナを張り巡らし、広い視野をもちながら、それぞれの道で大きく羽ばたいてくれることを期待しています。これまで温かい愛情と情熱をもってご指導された教職員の皆様、力強くご支援いただいたた地域の皆様、そして、大きな愛情をもってお子さん達の成長を支えられた保護者の皆様には、今日までのご労苦に深甚なる敬意を表しますとともに心からのお慶びを申し上げるとともに、新たなステージへと踏み出すお子さん達の良き手本、良き理解者として、励まし続けていただくようお願い申し上げます。県立秋田北鷹高等学校第二期卒業生として新たな一歩を踏み出す皆さんの門出を祝福し、行く先のご多幸を心からお祈り申し上げます」などと祝辞を述べました。
続いて、在校生代表送辞では代表の新屋湧(ゆう)さんが「生徒会は本年度の活動目標に地域貢献をかかげました。少子高齢化や過疎化など、この地域は難しい問題を抱えていますが、それを自分たちの問題として考え、少しでも楽しく住みやすい環境にするため、高校生として行動していく、その道筋を付けてくださったのは3年生の皆さんでした。私は通学中の内陸線の車内で、お年寄りをいたわる先輩達を何度も見ました。落ちついた対応に、自分もこのような自然なふるまいができる人間になろうと心がけるようになりました。このように皆さんは毎日の生活の中で、実際にやって見せてくれました。私たちはまだ力不足で、皆さんがいなくなってしまうのは心細く感じますが、この秋田北鷹高校での生活をより充実したものにし、より良い学校にするために在校生一同、力を合わせ努力していきます。日本の社会情勢とそれを取り巻く世界の動きは大変困難なものと思います。しかし、皆さんは困難を乗り越え、秋田北鷹高校の2期生として存分に羽ばたき、また私たちにお手本を見せてくれると信じています。皆さんのご健康とご多幸をお祈りしています」などと、先輩達の今後益々の活躍を期待し、送辞を述べました。
最後に、卒業生代表の松橋健吾(けんご)さんが答辞を述べました。これまでの3年間の行事や思い出、苦悩などを述べたあと「これまで私たちを見守り、いつも正しい方向へと導いてくださった先生方には心から感謝しています。授業だけでは学び得ることができない人としてのあるべき姿、礼を重んじ、人を思いやり、感謝する心を育むことの大切さ、私たちが生きていく上で決して絶やしてはならない心を育てていただきたました。そして、保護者の皆さんには、今日この良き日に私たちの晴れの姿を見ていただき嬉しく思っています。この18年間、時には自分の気持ちを素直に伝えられず言い争うこともありました。本当は感謝しているのに自ら親の優しさを拒んでしまうこともありました。何気ない会話のなかに父と母の愛情が詰まっていることも知っていました。私たちにとって父と母が常に近くで見守ってくれたことが、何よりも心強く一番の支えになっていた。その姿を私たちは尊敬し、これからも目標にしていきます。これまで育ててくれたことを感謝し、『ありがとう』という言葉を贈ります。卒業という節目を迎えましたが、まだまだ未熟な私たちです。これからも暖かく見守ってください。私たち卒業生267名は、秋田北鷹高校で受けた思い、夢と希望を胸にこの学び舎から未来へ旅立ちます。たとえ進む道が違っても秋田北鷹で学び得た心を大切にし、それぞれの分野で自分たちの種を撒き、努力という水を与え、やがて大きく綺麗な花を咲かせることができるよう精進していきます」などと感謝とこれからの決意を述べました。
今年度267人が卒業し、同校の卒業生は昨年の1期生と合わせ519人になりました。