2013年03月08日
コンテンツ番号7540
ミュージカルから高齢者の自殺予防を学ぶ
(2013.3.8)
高齢者の自殺予防普及事業「わらび座 生き生きシアター」が3月8日(金)、文化会館で開かれ、約410人の参加者がミュージカルと講師のトークなどで自殺予防への理解を深めました。
秋田県内における自殺者数のうち、高齢者が依然高い割合を占めるなど高齢者の自殺予防対策は引き続き重要な課題であり、この事業は、広く県民が高齢者の生き方を通して家族・地域の支え合いや生きがいの大切さを伝える劇を鑑賞することにより、高齢者の自殺予防に寄与することを目的に秋田県が主催、開催市が共催しているものです。
今年度は、北秋田市をはじめ由利本荘市や男鹿市など県内6カ所で入場無料の「わらび座 生き生きシアター」として開催され、ミュージカルや講師のトークを通じて多くの県民に高齢者の自殺予防を呼びかけています。
はじめに、秋田県健康福祉部健康推進課の高堂祥子主幹が「昨年度から始まったこの事業は、秋田県の課題である自殺予防、とりわけ高齢者の自殺予防について皆さんと一緒に考えていただく機会になればと企画したものです。わらび座さんに制作してもらったこのミュージカルを通して、家族の絆や地域の繋がりについて今一度考えていただければと思います。今日はミュージカルとアフタートークの2部構成です。皆様どうぞ最後までご参加ください」などと主催者あいさつ。
「笑顔予報は"晴れのち晴れ"」と題したミュージカルは、仙北市に拠点を置くわらび座が制作したもので、脚本・演出は栗城宏さん、作曲は紫竹ゆうこさん、振付は高田綾さんがそれぞれ担当し、わらび座所属の役者である近藤いずみさん、黒木友宣さん、鈴木潤子さんが出演しました。
あらすじでは、「秋田県のとある農村。茂雄は寝たきりの妻、音楽教師の嫁、高校2年の孫の4人暮らし。息子は2年前、姿を消した。茂雄の心は沈みがち。そこへ『MNKのど自慢』出演の話が舞いこんできた、しかも家族で!どうする? 家族の絆と生きがいをを見つけていく、笑いと涙のミュージカルです」と紹介しています。
ミュージカルが始まると参加者は、役者の演技に笑ったり目を潤ませたりしながら、ミュージカルの内容から高齢者の自殺予防メッセージを感じていたようでした。
演劇終了後、アフタートークとして曹洞宗月宗寺住職で藤里町教育委員長や心と命を考える会会長などを務める袴田俊英氏が「やさしい秋田になるために」と題して、高齢者の自殺予防について事例を上げながら参加者にアドバイスを送っていました。