2013年03月14日
コンテンツ番号7536
母親だからできること
(2013.3.14)
「教育講演会 IN 北秋田市」が3月14日(木)、文化会館で開かれ、教育関係者や保護者など約400人の参加者が子育てについて理解を深めました。
講演会は、子どもの育成や支援に関わるすべての大人と、次代を担う子どもたちの未来と地域の在り方について考えることを目的に開催したもの。北秋田市教育委員会が主催し、北秋田市青少年問題協議会が共催しています。
はじめに津谷市長が「今日は大変貴重なお話をいたく機会でもありますし、子どもたちがたくましく生き抜いていける力を持つために、私たち大人ができることを考える大変良い機会だと思っています。少子化が進んで地域の未来をたくす子どもたちへの期待は大きいものがあります。また、その成長を支える大人の責任も重くなっているなかで、市としても皆さまとともに、子どもたちのためにも必要なことや、地域の在り方をしっかり考えながら教育行政に生かしていきたい」などと述べました。
花まる学習会代表の高濱正伸氏が母親だからできること〜「子どもを『メシが食える人』に育てる」と題して講演。高濱氏は1993年、「数理思考力」「国語力」「野外体験」に重点を置いた幼児・小学校低学年向けの学習教室「花まる学習会」を設立。その後、小学4年生から中学3年生を対象に、「本格的な学習方法」を田酒する学習塾「スクールFC]を設立し、子どもたちの「生き抜く力」を育てることを実践しています。
講演で高濱氏は、幼児期の親子の関係がいかに大切かを説明。「昔は近所のおばさんが家に入ってきて、子育ての相談や会話があった。今は、家に鍵をかけ、自由は手に入れたが、その代わり孤独な子育てになった。色々な人にねぎらってもらったり、気遣ってもらわなければならないのに、一人でがんばっている。また、一人でがんばっているほど、子育てに失敗するケースが多い。抱え込まず頼ることが大切である」と強調しました。
さらに、いじめ問題について、高濱氏自らが小学5年のとき、いじめにあっていた体験を紹介。いじめにあい帰ってきたとき母親が「何か言わないことがあるね。言わなくていいよ。お母さんあんたが元気ならいいよと言って抱きしめてくれた」と述べ、「あなた家に帰ってきなさい。私の前では、絶対(丸)だよと言うことだけ言ってくれた。家の中にいるのは絶対OKだと言ってくれた。今教育者となって振り返ってみると、その時の母親の対応は満点だった」と話しました。
最後に「母がいかに偉大かというのは皆さんが実感としてあると思うし、妻というのも子どもたちにとって中心で輝く存在。講演を通して、母は偉大であると言いたかったが、唯一の弱点は叱り方。厳しく、短く、後をひかずが原則」とアドバイスしました。
参加者は、講師の話にうなずいたり、笑ったりしながら真剣な表情で聴き入っていました。