2013年02月24日
コンテンツ番号7502
一人のいのちは、みんなのいのち
(2013.2.24)
精神保健福祉ボランティア「れもんの会」(代表小坂和子)主催の『いのちのコンサート』が2月24日(日)、北秋田市文化会館で開催され、多くの人が来場し、命の尊さを改めて考えました。
『いのちコンサート』は秋田県いのちの日(3月1日)の関連事業として自殺者の多い秋田県での自殺予防の一環として行われています。また、昨年3月11日に発生した東日本大震災を振り返り、命の尊さ、故郷の大切さを市民の人たちと考える機会として開催されており、今回が3回目の開催になります。
開会にあたり、健康推進課の斎藤彦志課長、社会福祉協議会の高坂祐司会長、秋田県議会の北林丈正議員があいさつを述べ、そのうち斎藤課長は「国内で一年間に3万人の方が自殺でなくなっている。そうした中、秋田県においては17年連続して自殺率が1位であり、この北秋田市でも年に10人前後の方が尊い命を自ら絶たれています。今日ご来場の皆様には、身近な大きな問題と捉え命を守る活動に対し、ご理解とご協力をお願いしたい。今日のコンサートは心の健康づくりと自殺予防の一環で行われていますので、一日楽しんで暖かい心になってもらいたい」などとあいさつしました。
この後、プログラムの1番目は、合川小学校2年生の皆さんによる劇『桃太郎』が披露されました。セリフには、北秋田市でよく使われている方言や現在の流行語などを採り入れ、本来の『桃太郎』とは違うストーリーの劇を可愛く、そして明るく元気に演じました。物語の最後は「鬼の命も動物の命もたった一つの命。みんなで大切にしよう」と話し、桃太郎とそのお供、鬼たちが仲良く合川小学校の校歌を合唱して劇を締めくくり、会場からは大きな拍手が児童たちに送られていました。
次に、あべ十全さんを講師に『田吾作流ボランティアのすすめ』と題して講演が行われました。あべ十全さんは由利本荘市の出身で、タレントとしてテレビやラジオに多数出演し、活躍されています。講演ではジョークを交えた体験談などを話し、会場に笑いを沸き起こしたり、自身が作った曲を披露して会場を盛り上げながらも、東日本大震災の際にいち早く被災地支援ボランティアをした話をしながら「災害対策本部の電話番号や救急病院の電話番号を覚えておく、たったそれだけでも有事の際に一つの命が救えることがある。しかし、たったそれだけのことを覚えていないのが現実。こういった会合を通して、一人一人が少しでも自分が出来ること、役に立つことを身に付け、身近な大切な人の命を救えるよう頑張っていきましょう」などと話しました。
講演の後には、朗読ボランティア『やまびこ』の皆さんによる朗読や、『コールつくしんぼ』の皆さんによるコーラスが披露されたほか、県内で活躍する『ダックスムーン』の三浦栄一さんが特別出演し、「ALIVE」と「ハチ公物語」の持ち歌2曲を披露しました。
最後に、出演者と参加者全員で「ふるさと」「花は咲く」を歌いながら、地域のみんなが声を掛け合い、苦しさを声に出しせる地域の実現と、震災から2年目を迎える被災地の復興を願いました。