2014年12月02日
コンテンツ番号7475
農村の主婦たちの生活を綴る「母の実会」
農村の主婦たちの生活を綴る「母の実会」の皆さんが、12月2日(火)に市役所を訪れ、母の実会の活動等を取材した冊子「戦後史のなかの生活記録運動」等を寄贈しました。
母の実会は、昭和36年1月19日に農村の主婦たちの生活を綴る母親たちの集いが開かれ、「生活を綴って人生の喜怒哀楽を確認し、生活に追われ、ペンを持つのもおっくうだが、習慣になれば書けないこともない。文学者ではないからうまくかけなくても、率直にうっぷんを晴らしたい。また、書くことによって注意力・観察力が身に付くとすれば大きな収穫」と合川婦人会の元会長の故・土濃塚イマさんの強力な主張により誕生しました。会の名称は詩人のサトウ・ハチロ-の「母を讃えるうた」の一節をとり母の実会としています。
この日訪れたのは、顧問の和田勇治さん、会長の伊東和子さん、副会長の三浦浩子さん、編集委員長の福岡サヨさん、会計の松橋祥子さんの5人と、津谷憲司教育次長、佐藤隆男合川公民館長が同席しました。
寄贈された本は、早稲田大学教授の北河賢三氏が母の実会の活動等を取材した冊子「戦後史のなかの生活記録運動」、土濃塚イマさんの功績と遺稿集「愛の灯に生涯をかけて」、秋田県出身でノンフィクション作家の野添憲治と和田勇次さんの共編による「農婦たちの戦後史」、会が発足した昭和36年度から毎年欠かさずに発行している冊子「母の実」の4種類。書籍は市内各4地区の図書館に寄贈されます。
母の実会の皆さんは「早稲田大学の北河教授が『かつて全国で行われていた文章活動が、今も続いているのはとても珍しい』ということで着目し、研究をするために合川に訪れ、書かれた論文が岩波書店から発行されました。母の実会の活動が、53年目にして皆さんの目にふれるようになったことを嬉しく思うし、先輩の方々が頑張ってくれたおかげだと思う」などと話しました。
寄贈を受け津谷市長は「皆さんの活動の記録にスポットがあたり、出版されたことに誇りを感じる。やはり旧合川町は畠山義郎町長もおり、非常に文化に優れた町であったので、この本で紹介されたことを契機にしながら市全域に広がっていけばと思う。また、最近はパソコンなどによって本を開く機会が少なくなっているが、図書館の充実を図り本を開く喜びを市民の皆さんに感じてほしい」などとお礼を述べました。