2014年10月05日
コンテンツ番号7427
風景を楽しみながら歴史を学ぶ
国民文化祭あきた2014の内陸線アート事業のひとつ「根子フットパス」が、10月5日(日)に行われ、根子集落や根子番楽を見学しようと市内外から約30人が参加しました。
根子集落は、阿仁マタギ発祥の地として知られ、朝日新聞社と森林文化協会が主催し、人の営みが育んだすこやかで美しい里を全国から100カ所選んだ「にほんの里100選」に選定されています。また、地域の伝統芸能・根子番楽は、平成16年2月に国指定無形民俗文化財に指定されています。
この日は、鷹巣駅や角館駅などの最寄駅から、それぞれ内陸線に乗車して笑内駅に集合し、2班に分かれて地元案内人の説明を受けながら散策しました。根子集落の入口の全長575mの根子トンネルを通り抜けた先の高台では、四方を山に囲まれたすり鉢状に点在する集落を一望でき、「源氏落人伝説」が残る隠れ里の雰囲気を醸しだしています。
参加者は、集落内に点在する自然をゆっくり楽しみながら散策し、根子山神社などのポイントでは、足をとめて地元案内人の説明に耳を傾けていました。昼食会場の根子児童館では、集落のお母さんが作るキノコや山菜などの地域の恵みをたくさん使ったキノコ汁やおにぎり、漬け物を堪能しました。
このあと、参加者は根子番楽伝承館に移動して番楽を鑑賞しました。最初は、舞台の両脇に控えた笛と太鼓、鉦などの軽快なお囃子に乗って小学生7人による舞「露払い」から始まり、能のように面をつけた演じ手が天地長久を祈って舞う「翁舞」、牛若と天狗の兵法比べを表すという勇壮活発な「鞍馬」、仇討のために修行に努める舞曲の「曽我兄弟」、旅の山伏が蛇身を祈り伏せるという舞曲の「鐘巻」が披露され、独特のテンポの速いリズミカルな囃子に合わせて舞う勇壮な武士の舞いと、優雅で赴きのある古典的な舞いを一時間にわたって楽しみました。
番楽終了後は全員で記念撮影をし、笑内駅までの帰路の間を自由に散策して風景を楽しみました。
フットパスの開催について
国民文化祭期間中は、10月12日(日)にはマタギ語り等を楽しむ「阿仁マタギフットパス」が、10月19日(日)には2回目の「根子フットパス」が開催されます。詳細につきましては、こちらをご覧ください。