2014年09月20日
コンテンツ番号7393
一人一人が支え合う絆の大切さを
精神保健福祉ボランティア「れもんの会」(代表小坂和子)主催の「いのちのコンサート」が9月20日(土)、北秋田市文化会館で開催され、多くの人が来場し、命の尊さを改めて考えました。
「いのちコンサート」は秋田県いのちの日(3月1日)の関連事業として、自殺者の多い秋田県での「自殺予防と命の尊さ」、「故郷の大切さ」を市民の人たちと一緒に考える機会として、これまで冬期間に開催されていましたが、今回は全世界で自殺予防に取り組む世界自殺予防デー(9月10日)に合わせて開催されました。
開会にあたり、医療健康課の小笠原吉明課長、社会福祉協議会の高坂祐司会長、秋田県議会の近藤健一郎議員と北林丈正議員があいさつを述べ、そのうち小笠原課長は「秋田県の自殺による死亡者数は前年よりは減少しているが、死亡率は平成7年より19年連続の全国1位という残念な記録が続いている。自殺者を減らすためには体と心の健康づくりも必要だが、身近な人に声をかけて話しを聞き、必要な支援に繋げるという地域で支え合う社会づくりも重要であると考えます。今日のコンサートを通じて命の大切さや尊さ、一人一人が支え合う絆の大切さを再認識していただければ」などとあいさつしました。
このあと、第1部では合川北小学校5年生の皆さんによる詩の朗読、合川東小学校ごえクラブの皆さんによる歌が披露されました。続いて、スペシャルゲストとして鷹巣東小4年生の岩谷真帆(まほ)さん、大関紗愛(さら)さん、綴子小学校6年の藤島千華(ちか)さんによる詩の朗読が披露されました。
第2部では、秋田市の心療内科「いおりクリニック」院長の大沼俊さんによる講演が行われました。大沼さんは宮城県出身で、秋田大学医学部を卒業。卒業後は、東京都精神医学総合研究所で精神療法・精神分析学・思春期青年期精神医学を研究・実践し、医療機関に従事していましたが自身がうつ病に罹患して2年間休職。休職後の平成25年に「いおりクリニック」を開設しました。大沼さんは自分の生い立ちを振り返りながら「生きていることが当たり前だと思うと次々と不満が出てくるが、死の状態から生を見た場合、生存していること自体が有り難い。自分のことだけを溺愛し、うまくいかずに人を憎しむのではなく、見返りなく人を思う愛情の気持ちを持ってください」などと述べました。
続いて、コールつくしんぼの皆さんによる「マイバラード」「若者たち」「明日という日が」の3曲を美しいハーモニーで歌いあげると、朗読ボランティア「やまびこ」の皆さんによる朗読が行われ、最後は金新佐久さんと仲間の皆さんによる大合唱が行われました。