2014年05月06日
コンテンツ番号7285
県内外から約900人が来場
国指定史跡「伊勢堂岱遺跡」の臨時公開が、5月3日(土)から6日(火)まで行われ、県内外から約900人が訪れました。
同遺跡は冬期間を除き一般公開をしていましたが、見学環境を整備するため、平成24年6月から休止しています。平成24年度には環状列石の保存処理と盛土工事、25年度は環状列石の保存処理とともに保護盛土と芝張り、園路整備や柵の設置を実施。26年度と27年度には展示や体験スペース、トイレなどを備えたガイダンス施設の建設、駐車場等外構工事等を行い、28年度のオープンを目指しています。この度の公開は、園路の整備がほぼ終了したことから、大型連休に合わせて整備状況を見てもらい、伊勢堂岱遺跡を含む「北海道・北東北の縄文遺跡群」の世界遺産登録への機運を高めようと実施しました。
公開は、午前と午後の2回で、市役所の担当職員や市民ボランティア「伊勢堂岱遺跡ワーキンググループ」のメンバーが、遺跡の説明を行いました。
公開初日となる3日の午前中の部には、北秋田市民のほか岩手県や福島県、東京都を始め、秋田市、能代市、大館市などの遺跡ファン130人が見学。
同遺跡のワーキンググループ代表の佐藤善壽さんが「当時はなかった杉を切り広葉樹を残す等、周囲の整備を行ったことで本当の意味での伊勢堂岱遺跡になった。土地を作り、石でサークルを作ったのは縄文人に絆があったから。どのような苦労のもとでできたのか考え、ストーンサークルの意味を感じ取ってほしい」などとあいさつしました。
来場者は早速、市役所職員やワーキンググループの案内で、木道で整備された見学路や、杉を伐採した広葉樹の「縄文の森」、周りに芝生がはられた環状列石など、これまでの約3倍の約4万平方メートルに拡大された園内を巡り、要所、要所で説明を受けながら縄文時代の暮らしに思いを馳せていました。
今後の公開は、10月4日(土)、5日(日)を予定しています。