2014年03月01日
コンテンツ番号7253
文化財活用の未来像を探る
文化遺産保存活用フォーラムが3月1日(土)、中央公民館で開かれ、事業報告や講演、パネルディスカッションを通して文化遺産活用の方策を探りました。
フォーラムは、平成23年度より「北秋田市の文化遺産を活用した地域活性化事業」として文化遺産の把握、情報発信、人材育成、交流等の一連の取り組みを行ってきた活動報告と今後の方向性について話し合おうと、北秋田市文化遺産保存活用実行委員会(照内捷二実行委員長)が主催しました。
始めに照内実行委員長が「少しでも地域が活性化して元気になるように、文化庁の支援をいただきながら、文化遺産を活用した様々な取り組みを行ってきました。今日は、事業に取り組んでの苦労や成果、課題などを述べながら、今後の方向性を探っていきたい」などとあいさつしました。
事業報告では、「おさるべ元気くらぶ」の佐藤俊晃氏が「復活葛黒火まつりかまくら」、ゼロダテアート・センターの石山拓真氏が「たかのすまち歩き」、阿仁駅前周辺活性化委員会の戸嶋喬氏が「ガイド養成」について、それぞれが、実践してきた事業内容などを紹介しました。このうち、佐藤氏は、火まつりかまくらを復活させるまでの経緯や取り組みを紹介し、「大きな昂揚感と達成感を共有することにより、連帯意識の確認と強化が図られた」と述べました。
続いて、文化庁文化財部参事官付文化財調査官の梅津章子氏が「市民とともに生きる文化遺産~歴史文化基本構想の取り組みについて~」と題して講演。梅津氏は、歴史文化基本構想は、地域に存在する文化財を、指定・未指定にかかわらず幅広く捉えて、的確に把握し、文化財をその周辺環境まで含めて総合的に保存・活用するための構想と説明。そのうえで市民にとっては「地域に所在する文化財を、自らの歴史を知るためにかけがえのないものと認識するため、地域の魅力、北秋田市の魅力は何だろうと考え、知ること、それが自分の原点になることを見つけていただくためのアクション」と強調しました。
また、パネルデスカッションでは、ランドブレイン㈱の姜守範氏がコーディネーター、梅津章子氏、佐藤俊晃氏、石山拓真氏、戸嶋喬氏がパネリストを務め、「文化遺産活用の未来像」をテーマに、意見を交わしながら文化財活用への理解を深めました。